動植物油脂などからSTING法により軽油代替燃料を製造する装置

タイトル 動植物油脂などからSTING法により軽油代替燃料を製造する装置
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者 加藤仁
坂上智隆(エイティーワン)
山下光則(エイティーワン)
小林有一
谷脇憲
竹倉憲弘
田邉眞介(エイティーワン)
飯嶋渡
発行年度 2005
要約 動植物油脂などのバイオマスをメタノールでエステル交換すると同時に分解を行うSTING法を用いた軽油代替燃料の全自動製造装置。廃食油の前処理、給排水設備およびグリセリン処理が不要であるため、従来のアルカリ触媒法よりもコンパクトでシンプルな構成となる。
キーワード 軽油代替燃料、廃食油処理、バイオディーゼル燃料、グリセリン、バイオマス
背景・ねらい これまでグリセリンを副生せずに動植物油脂を軽油代替燃料とするための製造法:STING法を開発した(平成15年度研究成果情報:バイオディーゼル燃料のグリセリンを副生しない製造法)。STING法(Simultanerous reaction of Transesterification and crackING process)では、油脂をメタノールでエステル交換すると同時に分解を行うことにより、従来法では副産物として生成されていたグリセリンが排出されない特徴を持つ。この製造法を実用化、普及させるため、全自動で連続運転が可能な製造装置を開発することを目的とする。

成果の内容・特徴 1.
原料油脂(動植物油脂およびその廃食油)とメタノールは原料タンクから混合タンクに定量供給され、攪拌混合後、送液ポンプにより圧送される。混合原料は熱交換器で製品から熱エネルギを回収、昇温され、電気炉内の反応管に約5分滞留する。反応後の製品は冷却後、メタノール分離タンクでメタノールと燃料に分離し余剰メタノールは原料タンクへ還流される(図1)。日本の一般的な廃食油に適した条件は反応管出口液温:約460℃、圧力:20MPa、滞留時間:約5分であり、この時、原料油重量の95%以上が燃料として得られる。また、投入したメタノールの内、約15%が反応に使用され、残り85%は原料に還流される。
2.
油脂とメタノール以外の原料を必要としない無触媒製造法で、前処理工程および、排水、グリセリンの処理が不要となるため、従来法よりもコンパクトでシンプルな構成となる。
3.
原料の混合から反応温度および圧力の調整、メタノール除去等、ほぼ全て自動化された連続式製造装置であり、現在は製造能力4L/h(図2)および20L/hの2機種を製品化している。
4.
飲食店などから排出された廃食油を原料とし、反応管出口液温:約460℃、圧力:20MPa、滞留時間:約5分で処理した場合、製造された燃料は引火点(PMCC) 40~60℃、動粘度5~7mm2/s、流動点 約-5℃、目詰り点 -3~-6℃、総発熱量 約39KJ/g、灰分は1ppm以下となる(表1)。
5.
この製造装置において製造される単位燃料当りの消費電力量は連続運転時間に依存し、24時間以上連続運転した場合、製造された燃料1L当り約0.45kWh以下となる。

成果の活用面・留意点 1.
従来のバイオディーゼル燃料と同様にニトリルゴム(NBR)等への腐食等に留意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010008223
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