リンゴ「ふじ」の小型樹密植栽培における食味本位リンゴの省力生産体系

タイトル リンゴ「ふじ」の小型樹密植栽培における食味本位リンゴの省力生産体系
担当機関 長野果樹試
研究課題名
研究期間 2000~2004
研究担当者 小野剛史
玉井浩
前島勤
臼田彰
小松宏光
発行年度 2004
要約 M.9ナガノ台木を用いた「ふじ」の小型樹密植栽培において、省力的な着果・着色管理を行うことにより作業時間が減少し、食味を重視した品質基準において慣行管理とほぼ同等の品質の果実が収穫可能である。
キーワード 品質、小型樹密植栽培、リンゴ、省力化、摘葉剤
背景・ねらい 最近、多くの選果場で光センサーの導入が進み、糖度、蜜入り等、食味に関連の深い項目による品質評価が可能となった。しかし、依然として着色、外観を重視した需要が根強い。そこで、良好な受光態勢が得られるM.9ナガノ台木を用いた「ふじ」の小型樹密植栽培において、摘花剤、葉摘み補助剤の利用等により着果管理、着色管理を省力化し、食味や外観の良好な果実生産システムを開発する。
成果の内容・特徴 1.
小型樹密植栽培は、M.9ナガノ台木を用いたリンゴ「ふじ(着色系統)」を利用し、栽植距離は4×2 m(125/10 a)、結実部位の上限が2.5 m、地上からの作業率が70 %以上を達成できる栽培法とする。着果管理は、満開後に摘花剤として「石灰硫黄合剤」を2回使用し、仕上げ摘果、見直し摘果を行う。着色管理は、葉摘み補助剤として「キノキサリン系・MEP水和剤」を収穫40~50日前に1回散布し、脚立を使わずに手が届く範囲内の葉摘みを1回行う。
2.
これらの省力的な管理を行うことにより、着果管理および着色管理に要する作業時間(10a当たり)は、慣行管理の37 %に減少する(表2)。
3.
収穫された果実は、着色指数、着色均一性指数、蜜入り指数、糖度、収量において、慣行管理とほぼ同等である(表3)。また、糖度15 %以上、着色指数4以上、着色均一性指数3以上、果重250 g以上を食味本位リンゴの品質基準とした場合、収穫果に占めるその比率は、慣行管理とほぼ同等である(表3、図1)。
4.
以上のことから、M.9ナガノ台木を用いた「ふじ(着色系統)」の小型樹密植栽培において、省力的な着色管理を行うことにより、作業時間を減少させながら、慣行管理とほぼ同等の品質を有する果実の生産が可能である。
成果の活用面・留意点 1.
M.9ナガノ台木樹の導入は、土壌条件(特に排水性)が良好で、かん水設備の整った園地において行う。
2.
「ふじ」の着色系統については、「長ふ12」を用いた場合に良い結果が得られている。
3.
「石灰硫黄合剤」は100~200倍液を満開後に2回散布する。著しい低温や高温の時は結実不良となる場合があるので散布しない。
4.
「キノキサリン系・MEP水和剤」は500倍液を収穫40~50日前に散布する。樹勢の弱い樹、病虫害の著しい樹、ボルドー液を散布した樹、ならびに極端な高温時は、過剰落葉や薬害が発生することがあるので散布しない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007964
カテゴリ 省力化 台木 排水性 良食味 りんご

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