飼料イネ専用品種「ホシアオバ」の栽培特性

タイトル 飼料イネ専用品種「ホシアオバ」の栽培特性
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2003~2005
研究担当者 井尻勉
阿部薫
石川哲也
発行年度 2003
要約 稲発酵粗飼料として利用される専用品種「ホシアオバ」は移植時期が遅くなると出穂期が遅れる。直播栽培での苗立ちは良好である。多肥により長稈となり、黄熟期乾物収量も増加するが、堆肥施用時の窒素施肥量は12kg/10a程度が適当である。
キーワード 飼料イネ、長稈、直播、黄熟期乾物収量、稲発酵粗飼料、施肥量
背景・ねらい 稲発酵粗飼料として利用される専用品種ホシアオバ(旧系統名:中国146号)は、高い乾物生産能力をもつと考えられ、今後の普及に向けてより幅広い条件のもとでの栽培特性を明らかにする必要がある。そこで、移植・直播それぞれの栽培法について、作期や施肥量・堆肥施用量を変えて栽培し、ホシアオバの生育特性と黄熟期(出穂後およそ35日)の乾物収量を調査する。
成果の内容・特徴 1.
ホシアオバの1日当たりの増加葉数は、どの移植時期でも日本晴より大きい(データ省略)が、移植時期が遅くなると日本晴の主稈最終葉数が減少するのに対して、ホシアオバではほぼ一定である。そのため、ホシアオバの出穂期は、移植時期が早い場合には日本晴より早いが、6月下旬の移植では日本晴より遅くなり、黄熟期も遅くなるので、二毛作でもできるだけ早く移植することが望ましい(図1)。
2.
直播栽培における苗立ち率を飼料イネ専用品種クサユタカと比較すると、乾田・湛水いずれの播種法でも播種後15日間の平均気温が高くなる条件で、ホシアオバの苗立ち率はクサユタカを上回り、直播栽培に適している(図2)。
3.
ホシアオバは、窒素施肥量が多くなると稈長は100cmを超え、黄熟期の地際刈り乾物収量も増加する。節間伸長期が高温となる5月下旬~6月上旬の湛水直播栽培では、窒素施肥量が少なくても稈長は長くなる。稈長が110cmに近づくと、登熟期間の台風や長雨により倒伏が生じる場合があるので、堆肥施用時の窒素施肥量は12kg/10a程度が適当である。この場合、5月上旬までの機械移植・湛水直播栽培で1800kg/10a近い乾物収量が得られる(表1)。
4.
近赤外法により推定した黄熟期における粉砕乾物試料のTDN含量は、移植栽培では施肥量や移植時期の影響は小さい(表1)。また、他の飼料イネ専用品種との差も認められない(データ省略)。
成果の活用面・留意点 1.
この結果は、2001~2003年に中央農研谷和原水田圃場で得られた結果であり、栽培の参考とする場合には気象・土壌条件の違いに留意する。
2.
直播栽培における平方メートル当たり播種粒数は、いずれも条間30cmの条播で、乾田直播では161~205粒、湛水直播では120~203粒である。
3.
ホシアオバは茎葉が過剰に繁茂すると紋枯病が発病する危険性がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007704
カテゴリ 乾田直播 直播栽培 水田 施肥 二毛作 播種 品種

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