微生物資材を利用した肉用鶏の抗菌性物質無添加飼料給与技術

タイトル 微生物資材を利用した肉用鶏の抗菌性物質無添加飼料給与技術
担当機関 三重科技セ
研究課題名
研究期間 2002~2003
研究担当者 佐々木健二
巽俊彰
発行年度 2003
要約 肉用鶏に乳酸菌等を含む市販微生物資材Pの0.2%添加飼料を給与することにより、液性免疫の増強効果と鶏腸管内サルモネラ増殖抑制効果が認められる。
キーワード 肉用鶏、微生物資材、抗菌性物質、無添加飼料、免疫増強、サルモネラ
背景・ねらい 畜産物の安全性に対する消費者の関心が高まっている状況のなか、抗菌性物質無添加飼料給与による鶏肉生産が流通業界から生産現場に対して要望されているが、飼養管理技術が未確立なため、育成率の低下や食鳥処理場での廃棄率の増加等が懸念されている。一方、有用微生物を含有した微生物資材が家畜の生産性向上等を目的に販売されており、抗菌性物質に替わるものとして期待されている。そこで、抗菌性物質に頼らない肉用鶏飼養管理技術を開発するため、微生物資材の飼料添加による肉用鶏の免疫増強効果、生産性及びサルモネラ増殖抑制効果について検討する。
成果の内容・特徴 乳酸菌、酪酸菌、枯草菌等を含有する市販微生物資材Pを0.2%、1%、2%添加した飼料、抗菌性物質含有飼料及び無添加飼料給与による三重県特産肉用鶏「伊勢赤どり」に対する免疫増強効果及び生産性を検討する。
1.
液性免疫増強効果を検討するために、各区12羽に10%羊赤血球(SRBC)+2%Brucella abortus(BA)不活化菌液の混合液0.1mlを4及び5週齢時に静脈注射し、5、6、7及び10週齢時に凝集抗体価を測定したところ、10週齢において無添加区に比べ0.2%区が有意に高く、0.2%飼料添加による液性免疫の増強効果が認められる(図1、図2)。
2.
細胞性免疫効果を検討するために、各区12羽に前感作として7週齢時にヒトγグロブリンを筋肉内注射し、9週齢時にヒトγグロブリンを右、生理食塩水を左の肉垂へ0.1ml接種し、24、48及び72時間後に腫張差を測定する時、各区間に差はなく、微生物資材による細胞性免疫効果は認められない。
3.
上記試験群とは別に各区につき3群78羽による増体重、飼料要求率、育成率の調査によれば、各区間に差はなく、微生物資材Pによる生産性に影響は認められない。
微生物資材Pの飼料添加濃度0.2%、0.5%、1%、2%、4%及び無添加飼料給与による三重県特産肉用鶏「伊勢赤どり」に対する鶏腸管内のSalmonella
Enteritidis(SE)増殖抑制効果を検討する。
4.
各区6羽にSEを3日齢時に7.3×10表1)。
以上のことから、微生物資材Pの0.2%飼料添加給与は、抗菌性物質に頼らない肉用鶏飼養管理技術として活用できることが推察される。
成果の活用面・留意点 1.
抗菌性物質に頼らない飼養管理を行うには、オールイン・オールアウト、鶏舎及び管理資材の消毒、鶏舎毎の専用履物、飼育密度・温度・換気の適正化等の一般衛生管理による病原体の除去・侵入防止、鶏へのストレス低減が重要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007541
カテゴリ 飼育技術

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