抗菌性ラディシンの大腸菌による発現とヒト培養細胞のへの影響評価

タイトル 抗菌性ラディシンの大腸菌による発現とヒト培養細胞のへの影響評価
担当機関 富山県農業技術センター
研究課題名
研究期間 1999~2001
研究担当者 荘司和明
三浦健司
山田恭司(富山大)
生方 信(富山県立大)
発行年度 2002
要約 カイワレダイコン由来の抗菌性ラディシンを融合タンパク質として大腸菌内で大量に作らせることができる。融合タンパク質から分離、精製したラディシンはヒトの培養細胞には毒性を示さない。
キーワード 抗菌性、植物ディフェンシン、毒性検定、組換えタンパク質
背景・ねらい 植物ディフェンシンの一種である抗菌性ラディシン遺伝子を導入した遺伝子組換えイネは、イネいもち病に対して耐病性を示し、その有効性が認められている。しかし、植物ディフェンシン自体の安全性はこれまで確認されていない。そこで今回、ラディシンの安全性を確認するため、大腸菌によるラディシンの大量生産と精製ラディシンを用いてヒト培養細胞に与える影響について検討する。
成果の内容・特徴 1.
ラディシンは大腸菌に対しても抗菌性を示すので、本来、大腸菌内で遺伝子発現させると大腸菌は死んでしまう。しかし、グルタチオン S-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質にすることで、大腸菌内で大量に生産することが可能になる(図1a)。
2.
プロテアーゼ処理によりGST-ラディシン融合タンパク質からラディシンだけを切り離し、抗菌活性を持つペプチドを精製することが可能になる(図1a)。
3.
GST-ラディシンの融合タンパク質は抗菌活性が低いが、融合タンパク質から分離されたラディシンは強い抗菌活性を示す(図1b)。
4.
一般に細胞の毒性検定で用いられるヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC)に高濃度のラディシンを与えてもラディシンは毒性を示さない(図2、図3)。
成果の活用面・留意点 1.
ラディシンは融合タンパク質として発現させることにより、抗菌活性を弱め大量生産が可能となる。融合タンパク質をプロテアーゼ処理することにより、抗菌活性を回復したラディシンを得ることが可能になる。
2.
ラディシンは植物由来の抗菌性ペプチドとして有用であり、ヒト培養細胞に毒性を示さないことからイネのみならず他の作物においても有用遺伝子として活用できる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007435
カテゴリ いもち病 かいわれ だいこん

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