画像処理によるトマトの生育診断技術

タイトル 画像処理によるトマトの生育診断技術
担当機関 福井農試
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 竹内将史
大崎隆幾
畑中康孝
高橋正樹
発行年度 2002
要約 栄養生長と生殖生長が併行するトマト生育期に開花花房側から水平に撮影したデジタル画像より算出した、花房着生部より上位の投影面積は生育状況を反映し、生育診断指標として有効である。
キーワード トマト、画像処理、投影面積、生育診断
背景・ねらい トマト栽培では栄養生長と生殖生長を両立させながら生育させることが収量を確保するために重要で、栽培者の生育診断が適切でなければならない。しかし、生育診断は生産者の経験や勘に頼った主観的なものになっていることが多く、客観性の高い生育診断技術を確立するためには生育状況を数値化する必要がある。そこで、デジタル画像を用いた生育診断法を開発する。
成果の内容・特徴 1.
デジタル画像を用いた生育情報取得法は次のとおりである。
1輪開花花房側から開花花房より上位部を水平に撮影→上、左右は茎葉の端、下は花房着生部としてトリミング→画像のスケール補正→2値化、投影面積算出(図1)。
2.
デジタル画像から算出した投影面積は、画像の歪み補正の有無にかかわらず、その時期の生育量や栽培終了時における茎葉の大きさと有意な相関関係が認められる(表1)。また、その相関関係は、診断指標として有効とされる茎径や開花花房から生長点までの茎長(花房位置)と比べても同等以上に強い傾向がある(表1)。
3.
画像のスケール補正を被写体の中心部付近で行えば、撮影距離の違いが算出した投影面積に与える影響は少ない(図2)。
4.
半促成9段摘心栽培では、投影面積が3段花房開花期に約200平方センチメートルで最大となり、その後6段、9段花房開花期でそれぞれ約100平方センチメートル、約50平方センチメートルを確保した場合に上物収量が優れる傾向があり、現地優良事例の変化パターンも概ね一致する(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
デジタルカメラはf:6-48mmのものを広角側で使用した。
2.
画像取得は各花房1輪開花日とし、時刻は投影面積の変動が少ない午前中が良い。
3.
画像の2値化、投影面積算出は画像解析ソフトLIA32(名古屋大 山本一清氏開発)を利用した。
4.
生長点付近を適切に抽出するため、白色系等の2値化しやすいような背景で画像を取得する。
5.
画像のスケール補正を行うため、長さのわかる物体を写しこむかトマトの節間長等を計測しておく。
6.
品種は「ハウス桃太郎」を使用した。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007431
カテゴリ 画像処理 生育診断技術 トマト 品種

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