三重県における水田雑草の残草実態

タイトル 三重県における水田雑草の残草実態
担当機関 三重科技
研究課題名
研究期間 2001~2002
研究担当者 神田幸英
山川智大
発行年度 2002
要約 三重県における水田雑草の残草実態を調査した。ノビエの大部分がイヌビエである。ミゾハコベ、アゼナ類はスルホニルウレア系除草剤抵抗性生物型の残草が確認される。セリの残草水田は30%と多く、その他の多年生雑草は残草水田率は低いが確認される地域は比較的多い。また、イネ科多年生雑草の分布には地域性がみられる。
キーワード 水田雑草、残草実態、除草剤抵抗性雑草、イネ科多年生雑草
背景・ねらい 水田に残草する雑草は、かつて問題雑草であった多年生雑草が減少する一方で、イボクサ、クサネム、キシュウスズメノヒエ、スルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草などが新たな問題となってきている。しかし、具体的な水田雑草の残草状況は不明であり、適切な除草対策を策定するためには実態調査に基づいた残草状況の把握が必要である。そこで、県内の水田200ha程度ごとに連続した水田約10筆を達観調査する方法により水田雑草の残草実態を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
2カ年にまたがる調査であるが、アメリカセンダングサ、タカサブロウ、チョウジタデ、ヤナギタデは同一水田で残草率に年次間差がみられるものの、その他の草種では大きな差はみられない(図表略)。
2.
イヌビエの残草水田率は26%、そのうち多発生水田率は2%とタイヌビエにくらべ著しく高く、ノビエで問題となる草種の大部分がイヌビエである(図1)。
3.
一年生広葉雑草では、コナギ、アゼナ類、カヤツリグサ類、ミゾハコベ、イボクサ、トキンソウの残草水田が比較的多い(図1)。また、アゼナ類、ミゾハコベの多発生田のいくつかにおいてSU系除草剤抵抗性生物型が確認された(図表略)。
4.
大型広葉雑草はクサネム、アメリカセンダングサ、タカサブロウ、チョウジタデ、ヤナギタデなどの残草が10~20%認められる(図1)。
5.
多年生雑草では、マツバイ、ウリカワ、ミズガヤツリ、オモダカの残草水田率は3%以下と少なく、クログワイ、コウキヤガラはそれらよりやや多い。これら草種の残草は一部の地域に集中するのではなく、各地で散見される。また、セリは水田内での残草は少ないものの畦畔付近で多く観察され、残草水田率は30%と高い(図1、2)。
6.
イネ科多年生雑草は発生草種に地域差があり、キシュウスズメノヒエは伊勢平野部である北勢、中勢地域で10~20%程度、南勢地区で約40%の水田で発生するが、伊賀地域では確認されていない。逆に、伊賀地域は平野部に比べアシカキ発生水田が多く、また平野部では一部でしか確認されなかったサヤヌカグサ、ハイコヌカグサが散見される(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
スルホニルウレア系除草剤抵抗性雑草対策を含めた水田除草体系を策定するための基礎資料として活用できる。
2.
4月下旬頃に移植する水稲早期栽培での調査結果である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007383
カテゴリ 雑草 雑草イネ 除草 除草剤 水田 せり 抵抗性 ひえ

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