タイトル | 被覆尿素を用いた施肥法によるチューリップ球根の品質向上技術 |
---|---|
担当機関 | 富山農技セ |
研究課題名 | |
研究期間 | 2000~2002 |
研究担当者 |
飯村成美 今井 徹 辻 俊明 浦島 修 |
発行年度 | 2002 |
要約 | チューリップ球根栽培における被覆尿素(30日タイプ)を用いた施肥法は、追肥が不要であり、肥料由来窒素利用率は約75%と高い。収穫球の窒素含量は1割程度高くなり、収穫球を促成栽培に用いた場合、切り花重は重くなる。また、被覆尿素を2作連用しても球根腐敗率は増加しない。 |
キーワード | チューリップ、被覆尿素、窒素利用率、切り花重、連用 |
背景・ねらい | チューリップ球根の慣行栽培法における肥料由来窒素利用率は約30%と低く、特に、基肥は約90%が環境に流亡している可能性がある。そこで、被覆尿素(30日タイプ)を用い、球根収量性が高く、肥料由来窒素利用率も高い施肥法の開発を目指す。 |
成果の内容・特徴 | 1. 被覆尿素(30日タイプ)を施用することにより、追肥が不要で、球根収量性が高い施肥体系が可能となる。 2. 肥料由来窒素利用率は、慣行法では29.0%であるが、被覆尿素(30日タイプ)施肥において76.8%と高い(表1)。 3. 被覆尿素(30日タイプ)を施用すると主球重、12cm球以上の大球比率ともに高くなる。また、ほ場裂皮率、球根腐敗率の増加は認められない(表1)。 4. 被覆尿素(30日タイプ)を施用した場合、収穫球の窒素含量は高く(表1)、収穫球を促成栽培すると切り花重は重くなるなど(図1)、促成切り花用球根としての品質向上が図られる。 5. 被覆尿素(30日タイプ)を2作連用した場合も、球根腐敗率の増加は認められない(図2)。 |
成果の活用面・留意点 | 1. この成果に基づいてチューリップ球根栽培用の肥料が開発され、販売されている。 2. 「Leen van der Mark」(T)以外にも「Ile de France」(SL)「Come-back」(DH)「Gander’s Rhapsody」(SL)において同様の結果が得られ、その他の品種についても応用できる。 3. 慣行法同様、植付け時に施用する。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007278 |
カテゴリ | 施肥 チューリップ 品種 |
この記事は