高冷地、中山間地向け、麺の色相が優れた多収小麦新品種「フウセツ」

タイトル 高冷地、中山間地向け、麺の色相が優れた多収小麦新品種「フウセツ」
担当機関 長野県農事試験場
研究課題名
研究期間 1985~2001
研究担当者 牛山智彦
桑原達雄
斎藤 稔
久保田基成
井ノ口明義
羽田丈夫
前島秀和
土屋宣明
近藤武晴
細野 哲
酒井長雄
田淵秀樹
後藤和美
中沢伸夫 
谷口岳志
発行年度 2002
要約 小麦「フウセツ」は、中生種で耐雪性、耐倒伏性が優れ、穂発芽性難で、多収である。粉の色相は明るい黄白色で、ゆでめんの色相が優れ、滑らかで官能評価が高い。長野県で奨励品種に採用。
キーワード 小麦、耐雪性、耐倒伏性、穂発芽性、多収、色相、官能評価
背景・ねらい 寒冷地南部・温暖地北部の多雪地、高冷地には「農林27号」などが作付けされてきたが、晩生種で降雨により品質が低下しやすく、長稈で倒伏しやすいために機械化による大規模栽培が困難であった。そのため、中生種で耐寒性、耐雪性が優れ、穂発芽性が難で、耐倒伏性や粉の色相の優れた多収品種の育成を行った。
成果の内容・特徴 「フウセツ」は、耐雪性強、耐寒性強、良質、多収、穂発芽性難を育種目標として、1985年度、長野県農事試において、「東山23号」/「東山22号」の交配を行い、以降、派生系統育種法により選抜固定を図り育成した系統である。2001年度播種した系統の世代は雑種第16代(F16)である。
育成地では標準品種「シラネコムギ」、比較品種「農林27号」と比較して次のような特徴がある(表1)。
  1. 播性程度は4、外穎の色は褐、穂型は紡錘状の有芒種である。
  2. 出穂期、成熟期は「シラネコムギ」と同程度、「農林27号」より2~3日早い。
  3. 稈長は「農林27号」より24cm程度短く、倒れにくい。
  4. 穂長は「シラネコムギ」より長く、穂数は「農林27号」より多く、多収である。
  5. 耐寒性はほぼ同等だが、耐凍上性、耐雪性は「シラネコムギ」より優れ、「農林27号」と同程度である。
  6. 穂発芽性は難である。
  7. 製粉歩留は「農林27号」よりやや低い。
  8. 蛋白質含量は低いが、灰分が低く、ミリングスコアは高い。
  9. 粉の色は明るい黄白色で、粉のアミロース含量は同等である。
  10. ゆでめんの色相が明るい黄白色で、食感が滑らかで、官能評価が高い。
成果の活用面・留意点
  1. 関東北部、東山地方および南東北地方の地帯に適する。
  2. 瘠薄地や水田転換畑では蛋白質含量が低くなるので、高品質小麦を生産するために、止葉展開期に追肥を行い品質向上を図る。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007268
カテゴリ 育種 機械化 小麦 新品種 水田 耐寒性 中山間地域 播種 品種

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