小型樹密植栽培を目的としたりんごM.9ナガノ台木の利用方法

タイトル 小型樹密植栽培を目的としたりんごM.9ナガノ台木の利用方法
担当機関 長野果樹試
研究課題名
研究期間 1994~2001
研究担当者 玉井 浩
小池洋男
小野剛史
茂原 泉
発行年度 2002
要約 「ふじ」にM.9ナガノ台木を利用して4×2m程度の栽植距離で密植栽培を行う場合、台木法の方が中間台木法に比べて樹体が小型化し、果実の生産効率も高く、栽植密度に適合する。
キーワード M.9ナガノ、小型樹密植栽培、台木法、中間台木法、生産効率
背景・ねらい 日本のリンゴわい化栽培は、マルバカイドウを補助根としてM.9やM.26を中間台木で用いた栽培が大半であるが、わい性台木樹「ふじ」を中心に樹体の大型化や生産性の低下が問題となっている。一方、リンゴわい性台木M.9ナガノは、わい化度と果実生産性が優れる台木であることが明らかとなっている。
そこで、小型樹密植栽培に適したM.9ナガノ台木の利用方法を明らかにするために、M.9ナガノを台木法(穂品種/わい性台木)と中間台木法(穂品種/わい性台木/マルバカイドウ)で利用した場合の樹体生育と果実生産効率を比較する。
成果の内容・特徴 1.
台木樹と中間台木樹の樹体生育を比較すると、樹高と結実樹高は大差がなく、南北方向の樹幅と幹断面積に大差がみられた。台木樹の幹断面積は中間台木樹の60%程度となり樹体が小型化した(表1)。中間台木樹は、4×2mの栽植密度では過密となってしまったため、定植後6年目に1樹ごとに間伐して4×4mとした。
2.
1樹当たり収量と累積収量は、中間台木樹が台木樹に比べて多かった。しかし、生産効率(幹断面積当たり累積収量)及び10a当たり換算累積収量は、台木樹が中間台木樹に比べて大きな値を示した(表2)。
3.
10a当たり収量は、定植5年目までは中間台木樹が台木樹に比べて多かったが、間伐直前の6年目から台木樹が中間台木樹に比べて多くなった。6年目の中間台木樹の収量低下は、過密による花芽形成不良が原因と考えられ、7年目以降の低下は栽植本数の減少によるものと考える。台木樹は、7~8年目には10a当たり4~5トンの換算収量が得られた(図1)。
成果の活用面・留意点 1.
M.9ナガノ台木樹の育成には、取り木法などで発根させたM.9ナガノ台木を用いることが望ましい。
2.
台木の地上部が短いとわい化効果が劣るので、「ふじ」では台木地上部を20cmは確保する。また、地上部と地下部のバランスも考えて、台木地下部は20cm程度確保する。
3.
苗木や幼木期(定植後4~5年)は、凍害防止のために台木と主幹の地際部(地上から50cmほど)に白塗剤を塗る。
4.
排水不良園地では排水対策を行う。
5.
干ばつ害を受けやすい地域では、かん水設備の設置を基本とする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007264
カテゴリ 栽培技術 台木 凍害 品種 りんご わい化

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