草生栽培による傾斜地ミカン園の土壌流亡抑制効果

タイトル 草生栽培による傾斜地ミカン園の土壌流亡抑制効果
担当機関 静岡柑橘試
研究課題名
研究期間 1999~2001
研究担当者 高橋哲也
吉川公規
発行年度 2002
要約 傾斜地ミカン園では、ナギナタガヤの草生栽培により、降雨による土壌流亡を大幅に抑制できる。リュウノヒゲの土留めでも土壌流亡を抑制できる。
キーワード ウンシュウミカン、草生栽培、土壌流亡、ナギナタガヤ、リュウノヒゲ
背景・ねらい 県西部のウンシュウミカン園では、改植や基盤整備等が進んでいるが、傾斜地ミカン園が多く、清耕栽培が行われていることから、降雨により土壌が流亡しやすい。このため草生栽培の導入による傾斜地における土壌流亡の抑制効果を検討する。
成果の内容・特徴 1.
1999年5月に傾斜5度の無底傾斜ライシメータにミカンの苗木を植付けた(図1)。降雨による土壌流亡量は採水桶で測定した。ナギナタガヤ草生区は1999年8月までは雑草草生とし、9月上旬に除草剤を散布後、10月にナギナタガヤを10a換算で3kg全面に播種した。リュウノヒゲは、定植時に土留めとして枠の前縁に植付けた。
2.
施肥による肥効の目安として土中にキャピラリーライシメータを埋設し、地下浸透水中の硝酸性窒素含有率を測定した(図2)。肥料はリン硝安カリ(12-8-10)を用い、10a換算で年間N17 kgとし、3月、6月、11月の年3回分施した。
3.
1999年10月のナギナタガヤを播種した時点から翌年9月までの1年間の土壌流亡量は、草を生やさない清耕栽培に比べて大幅に減少する。(図3)。
4.
リュウノヒゲを土留めに使うことでも、土壌の流亡抑制には効果がある(図3)。草の量が少ないので、草による養分吸収の影響は少ないものと思われる(図4)。
5.
地下浸透水中の硝酸性窒素含有率を、施肥の時点で、草のない清耕と比較した。リュウノヒゲの土留めとは差がみられないものの、ナギナタガヤ草生とは差が大きく、測定値の変動も大きい。草による養分吸収や植物体の分解の影響が推察される(図4)。
成果の活用面・留意点 1.
農業団体等がミカン栽培農家の技術資料として活用する。
2.
ナギナタガヤの草生では肥効の変動が大きいので、今後は施肥方法の検討が必要である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007248
カテゴリ 温州みかん 改植 傾斜地 栽培技術 雑草 除草剤 施肥 播種

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