コンバイン搭載型高精度試験研究用米麦収量計測システム

タイトル コンバイン搭載型高精度試験研究用米麦収量計測システム
担当機関 (独)農業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 乙部和紀
建石邦夫
行本修
佐々木豊
重田一人
小林恭
黎文
発行年度 2002
要約 ロードセルと静電容量式水分計、及び穀粒サンプラが備えられた計測用ホッパをコンバインに搭載した高精度収量計測システムは、メッシュ毎の収穫作業を行うことで、収量調査を高精度で迅速に行うことができる。
背景・ねらい 環境負荷低減や品質の向上をめざしてメッシュ毎に最適な管理を行う精密農法の試みが行われており、実証試験には圃場内のメッシュ毎収量を迅速にかつ正確に計測することが必要となる。市販の収量モニタ付きコンバインでは、時には10%以上の誤差が生じる等、計測精度に問題があり、坪刈りによる収量調査では、計測に多くの人数と時間を要し、多数のサンプルを取得するのは容易ではない。そこで、メッシュ毎の収量計測をより高精度で迅速に行える収量計測装置および試験方法を開発する。
成果の内容・特徴 1.
高精度収量計測システムは、自脱型コンバインのグレンタンク内部に水分計と排出機構を備えた計測用ホッパ(容量:115 L)をリンクボールを介してロードセル(定格容量:1 kN)に吊り下げて使用し、揚穀筒から吐き出された穀粒は全てホッパに一時貯留される。貯留された穀粒の質量計測誤差は平均で±1%以下、最大でも3%、水分計測誤差は含水率で最大1%w.b.であり、高精度に収量を計測できる。穀粒サンプラにより後処理用サンプルを容易に採取することができ、ホッパに貯留された穀粒の排出は、下部の排出用スライドにより迅速に行われる。コンバイン移動によるホッパの揺動とタンク壁面への衝突は、エアダンパにより緩衝され、ロードセルの損傷を防止する(図1)。
2.
収量計測試験方法は、(1)収穫開始位置に移動、(2)対象メッシュ全体を前後進等を行うことにより収穫、(3)脱穀部の還元による誤差を排除するための約1分間の空脱穀、(4)データ記録及びサンプル採取、(5)穀粒の排出、の順に行われる。メッシュの区切りは、メッシュ境界を補助者が指示するか、あらかじめ中割り作業を行って区割線作成、及び収穫面積の計測を行うことにより、試験能率の向上がはかれる(図2)。
3.
穀粒はグレンタンク内部に一旦貯留されるため、通常のグレンタンク付きコンバイン収穫と同様の手順でメッシュ毎の収量計測をオペレータを含めた2人で連続して行え、計2haの圃場試験の結果、10×10mメッシュでは、試験能率は1.5~2 h/10aであった。計測データはデータロガーにより自動記録され、メッシュ位置を参照することで収量マップの作成を行える。後処理用サンプルから品質マップの作成も行える(図3)。
成果の活用面・留意点 1.
本装置はグレンタンク付きコンバインを改造して容易に設置でき、メッシュ毎の収量分布を正確かつ迅速に測定できるため、試験研究機関が行う収量調査に利用できる。
2.
内蔵されている水分計は30%w.b.以上での計測精度に問題があるため、収穫時水分が非常に高いと予想される場合、穀粒サンプラを利用した水分計測を併用する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007122
カテゴリ 環境負荷低減 自動記録

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