土壌フィルターを用いたロングマット苗の根の伸長阻害防止

タイトル 土壌フィルターを用いたロングマット苗の根の伸長阻害防止
担当機関 (独)農業技術研究機構 中央農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 2001~2003
研究担当者 屋代幹雄
宮坂篤
小倉昭男
白土宏之
北川 寿
発行年度 2001
要約 水稲ロングマット水耕育苗において、あらかじめ種子消毒してある購入種子を用いた場合でも、育苗装置に土壌フィルターを取り付けることにより、根の伸長阻害を軽減し、巻取り可能な苗マットを作ることができる。
キーワード 水稲ロングマット水耕育苗、種子消毒、根、伸長阻害、土壌フィルター
背景・ねらい 移植栽培の省力化技術として期待されるロングマット苗の育苗・移植では、育苗は水耕の循環養液中で行われるため、病害発生の助長される可能性もあり、種もみ消毒は必須となっている。しかし、種子消毒剤の中には、根の伸長阻害を示す剤が含まれ(平成12年 成果情報)、これらの薬剤を使って消毒済みで市販されている種もみもある。このような購入種子を用いた場合でも、正常に苗が巻き取れるように、根の伸長阻害を軽減する方法を明らかにする。
成果の内容・特徴 1.
種子消毒剤によって根が短くなった苗でも、圃場に植え付ければ、無消毒の苗と同様に順調に活着し生育する(表1)。しかし、根が短いほどマット強度は弱くなり、根長4cm以下では、不織布から苗が抜け落ちるため、巻取り作業が困難になる(図1)。
2.
根の伸長阻害を抑制するため、浸種の時に種もみを流水中にさらしても、その効果は概して低い(表1)。
3.
ロングマット水耕育苗装置の水尻に、図3のように、育苗培土を不織布などで包み、フィルター(土壌フィルター)として取り付け育苗することで、根の伸長阻害を防ぐことができる。培土量は、肥料入り育苗培土なら1ベッド当たり670g以上が適当である(図2)。
4.
土壌フィルターを用いた場合でも、本田でのばか苗病に対する種子消毒剤の防除効果は低下しない(図4)。
成果の活用面・留意点 1.
根の伸長阻害や土壌フィルターの効果は、種子消毒剤や培土の種類等で異なる。このため実際の場面では、種もみの流水処理と組合せるとともに、培土量などを前もって確かめる。また、根の伸長には水温の影響も大きく、育苗中は適切な温度管理に心がける。
2.
購入種子などあらかじめ種子消毒してある種もみを、ロングマット水耕育苗に使う場合にのみ、本方法を適応する。それ以外の種もみの場合は、温湯消毒法か根の伸長阻害の少ない剤で消毒する(「ロングマット水耕苗の育苗・移植技術マニュアル(農研センター)」参照)。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010007031
カテゴリ 育苗 温湯消毒 温度管理 種子消毒 省力化 水稲 防除 薬剤

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