土壌情報を利用して作成した水稲直播栽培適地図

タイトル 土壌情報を利用して作成した水稲直播栽培適地図
担当機関 千葉農総研
研究課題名
研究期間 2000~2000
研究担当者 安西徹郎
八槇 敦
発行年度 2001
要約 水田の表面排水性と作土の炭素含量および土性から作成した適地図で、乾田直播、湛水土壌中直播、湛水散播栽培の適地、可能地、不適地が判別できる。
背景・ねらい 湿田の多い千葉県において直播栽培を振興するためには、水田の基盤や作業機械の整備を効率的に進める必要がある。そのような整備計画の立案に際しては、「直播栽培適地図」が重要な役割を果たす。栽培指導指針において、直播栽培の適・不適地は表面排水性と作土の土壌条件から定められている。そこで、表面排水の良否が示された「水田乾湿区分図」、および作土の土性が識別できる「土壌図データベース」などの土壌情報を利用して、水稲直播栽培適地図を作成する。
成果の内容・特徴
  1. 乾田直播の適地、可能地、不適地は、それぞれ表面排水性が良、中、不良・極不良の水田とするが、作土が強粘質の場合は降雨直後の作業性が悪いので、排水性良は中に、中は不良とする(表1)。湛水土壌中直播の適地、可能地、不適地は、それぞれ排水性が良・中、不良、極不良で、作土が有機質土壌の水田は不適地とする。湛水散播の適地、可能地は、それぞれ排水性が良・中、不良・極不良で、不適地は有機質土壌とする。
  2. 排水性の適地条件は、次のように区分した(表1)。表面排水性は、「水田乾湿区分図」において降雨24時間後の体積水分率の低下量6%以上が良、2%~6%未満が中、0%~2%未満が不良、0%が極不良と区分する。
  3. 5月に観測されたランドサットTMデータの赤色光の反射強度は、作土の炭素含量が高い水田で低い(図1)。このTMデータから炭素含量6%以上の水田を抽出し、これを有機質土壌とした。作土が強粘質(埴土)の水田は、「土壌図データベース」から識別した。
  4. 乾田直播の適地は印旛沼・手賀沼周囲と県南部に多く、利根川下流域と九十九里低地の多くの水田は不適地である(図2)。湛水土壌中直播では多くの水田が適地であるが、利根川下流域と九十九里低地の一部と有機質土壌の水田が不適地である(図3)。湛水散播では、有機質土壌の水田のみが不適地である。この図は画像データとなっているので、地形図などの情報と重ね合わせて利用できる。
  5. 乾田直播、湛水土壌中直播、湛水散播の適地は、それぞれ7,500、32,900、32,900ha、可能地はそれぞれ27,900、10,300、22,000ha、不適地はそれぞれ26,500、19,500、7,800haである。
成果の活用面・留意点
  1. 1ha未満の水田について適地を判別することは困難であるが、数ha程度のまとまりがある水田群では可能である。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006975
カテゴリ 乾田直播 直播栽培 水田 水稲 データベース 排水性

この記事は