形態別窒素のもも葉面吸収の違い

タイトル 形態別窒素のもも葉面吸収の違い
担当機関 山梨果試
研究課題名
研究期間 1997~2000
研究担当者 古屋 栄
広瀬正之
梅宮善章(農研機構果樹研)
齊藤典義
発行年度 2001
要約 窒素形態によりももの葉面吸収は異なる。尿素態窒素、無機態窒素(アンモニア、硝酸)の吸収は速く、特に尿素態では吸収量が多い。一方、アミノ酸態窒素の吸収は緩やかで、分子量の大きいものほど吸収量は少ない傾向にある。
キーワード 窒素形態、葉面吸収、もも
背景・ねらい ももへの窒素施肥の補助的手段として、液肥の葉面散布が行われている。窒素成分は主に尿素、無機態窒素(アンモニア、硝酸)、アミノ酸の3形態に分かれるが、それらの葉面吸収は明らかでない。そこで、同位体窒素を含む各窒素形態の同一濃度に調整した単一水溶液をももの葉面に散布後、窒素の動きを比較し、葉面からの吸収に効率的な窒素形態を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 葉面散布後7日間の各種窒素成分の吸収速度は、尿素、硝酸が最も速く、
    次にアンモニアの順であった(図1)。4種類のアミノ酸は何れも吸収速度が遅かった。
  2. 散布2ケ月後に各散布樹を解体し、1葉当たりの窒素吸収量を算出した(表1)。吸収速度の速い尿素は、1分子中に2つの窒素を含むため、葉面からの吸収量が最も高く、次いで無機態窒素、アミノ酸態窒素の順であった。
  3. 13種類のアミノ酸の葉面吸収量は最大でも尿素の5割程度に過ぎず、分子量の大きいアミノ酸ほど葉面からの吸収量が少ない傾向にあった(図2)。
  4. 以上の結果から、ももの窒素葉面散布剤として最も吸収効率の良い形態は尿素態窒素であると考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. 窒素欠乏のももを葉面散布によって回復したいときは窒素成分含量が高く、吸収・移行が速い尿素を中心とする肥料の施用が適する。200~400倍液を300L/10a施用すると葉面窒素吸収量は0.1~0.3kg/10aになると見込まれる。
  2. 隣接園にぶどう、すもも等の果樹が植栽されている場合、造粒した尿素肥料を収穫期近くに葉面散布すると、含まれるコーティング資材が果粉の形成に悪影響を及ぼすので、散布液が飛散しないように十分注意する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006961
カテゴリ すもも 施肥 ぶどう もも

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