タイトル |
小麦の登熟期における穀粒変化と適期収穫チャートの作成 |
担当機関 |
茨城県農総セ農研 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1998~1999 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2001 |
要約 |
登熟期の穀粒の水分含量および外観品質の変化を明らかにするとともに、立毛状況の変化を加え「小麦適期収穫チャート」を作成した。これにより、小麦生産のためのコンバイン収穫適期が簡易に判定できる。
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キーワード |
小麦、チャート、適期収穫、コンバイン、高品質
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背景・ねらい |
小麦は収穫時期が梅雨と重なり、雨害(穂発芽、カビ等)による品質低下を招きやすいため適期収穫が重要である。そこで、登熟期における穀粒の変化を明らかにし、簡易な収穫適期の判定が可能となる生産現場で活用できる適期収穫チャートを作成する。
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成果の内容・特徴 |
- 穀粒の含水率は、40%程度になった以後に急激に低下する(図1)。
- 千粒重の増加は成熟期前1週間~成熟期直前までは大きく、それ以後はゆるやかになる(図1)。
- 整粒歩合(2.0mm目篩調製)は、成熟期前10日~1週間で安定に達する。
- 外観品質と検査等級は、成熟期前後~数日後が最も優れ、それ以降はやや悪くなる傾向にある。ただし、降雨がない場合は、成熟期の約10日後まで上位等級を維持する(図2)。
- 収穫適期に長雨が予想される場合には、含水率35%程度の高水分収穫でも検査の上位等級を得ることが可能であり、通常の収穫適期より2日程度早めて収穫することができる。
- 以上をもとに、生産現場において収穫適期を容易に判断できる「小麦適期収穫チャート」を作成した(図3)。
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成果の活用面・留意点 |
- 本チャートは農林61号で作成した。
- 栽培条件、降雨、強制登熟等により、立毛の外観と穀粒状態が必ずしも一致しない場合があるので、判定にあたっては、立毛状況、穀粒等から総合的に判断する。
- 高水分小麦(含水率35%程度)の収穫は、長雨による品質低下が見込まれる場合にのみに行い、収穫、貯留、乾燥等に注意する。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006832 |
カテゴリ |
乾燥
小麦
栽培条件
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