抑制栽培向きTMV-p抵抗性ピーマン新品種「鹿島みどり」

タイトル 抑制栽培向きTMV-p抵抗性ピーマン新品種「鹿島みどり」
担当機関 農業総合センター
研究課題名
研究期間 1999~2000
研究担当者
発行年度 1999
要約 ピーマンの新品種「鹿島みどり」は、TMV-p(PMMoV-J)抵抗性を有した青果栽培用F1品種で、L3抵抗性遺伝子をホモに持ちその抵抗性は極めて強い。果実は中長形で、果色の緑が濃く、果肉が薄く軟らかい。高温期に定植する抑制栽培に適する。
背景・ねらい 臭化メチル剤使用削減の中、TMV-p防除対策の一環として抵抗性品種の導入が行われている。しかし、これまで導入された市販抵抗性品種は、汚染ほ場定植後過敏性反応による全身えそ症状が発生し、著しい場合は枯死する株が発生している。特に7~8月の高温期に定植する抑制栽培において被害が大きいため、より強い抵抗性を持つF1品種「鹿島みどり」の育成を図った。
成果の内容・特徴
  1. TMV-p(PMMoV-J)抵抗性品種で、「桔梗交10号」由来のL3抵抗性遺伝子をホモに持つ青果栽培用F1品種である(図1)。「桔梗交10号」と「T515」の交雑後代を母親に、「土佐かつら」と「桔梗交10号」の交雑後代を父親にして、1997年にそれらを両親にして育成したF1品種である。2000年1月に種苗法による品種登録を出願した。
  2. 高温期のウイルス抵抗性検定において、り病性品種で発生するモザイク症状が見られず、市販抵抗性品種で発生する全身えそ症状による枯死等の被害も少なく、強い抵抗性を持つ(表1)。
  3. 果形は中長形、1果重は26~40g、対照品種と比較し果色は緑が濃く、光沢が多い。果肉は薄く軟らかい。果皮のしわはやや多く、へた部のくぼみはやや浅い。アントシアニンの発生は少なく、辛みの発現はない。
  4. 草勢はやや弱く、草丈はやや低く、分枝間長はやや短い(表2)。第1分枝節位7~9節とやや低い。
  5. 草勢の強くなりやすい抑制栽培に適し、その作型では現地主力品種(り病性)に近い収量が得られる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. TMV-p汚染ほ場の土壌中ウイルス密度低減を目的に活用する。
  2. 草勢がやや弱いことから促成、半促成栽培より、むしろ草勢が強くなりやすい抑制栽培での導入が望ましい。特に抑制栽培において、市販抵抗性品種特有の過敏性反応による枯死の多発生が予想される汚染ほ場での活用に適する。
  3. 第1分枝開花前の若苗定植により収量性が向上する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006336
カテゴリ 栽培技術 新品種 抵抗性 抵抗性遺伝子 抵抗性検定 抵抗性品種 品種 ピーマン 防除 実えんどう モザイク症

この記事は