ホウレンソウの栽培条件が栄養価に及ぼす影響

タイトル ホウレンソウの栽培条件が栄養価に及ぼす影響
担当機関 埼玉県園芸試験場
研究課題名
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 ホウレンソウ栽培においては、夏まき栽培、秋まき栽培、冬まき栽培の順にビタミンC及びβーカロテン含有量が高まり、これらの栄養成分は低温条件下で増加する。また、夏まき栽培ではこれらの栄養成分含有量は遮光条件下で低下する。
背景・ねらい 本県の主要野菜の一つであるホウレンソウは、ビタミン類が多く含まれ、緑黄色野菜の代表として消費は安定しているが、シュウ酸や硝酸などの有害成分も含まれている。このため、消費者の健康面からこれらの内部品質が問題視されている。そこで、内部品質の優れたホウレンソウの生産技術を確立するため、栽培条件や栽培時期が栄養成分や有害成分の含有量に及ぼす影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 冬まき栽培においては、ビタミンCの含有量はハウス栽培に比べトンネル栽培で多い。しかし、β-カロテン含有量、可溶性シュウ酸含有量、硝酸含有量は品種によりばらつきが大きく顕著な傾向がみられない(図1)。
  2. 夏まき栽培(ハウス雨よけ栽培)においては、いずれの品種も遮光した栽培条件下(遮光率40%で全期間遮光)ではビタミンC及びβーカロテンの含有量は少ない。また、硝酸含有量は、遮光条件下では無遮光に比べやや多いが、可溶性シュウ酸含有量には明確な差はみられない(図2)。
  3. 栽培時期と栄養成分等含有量との関係については、ビタミンC含有量は、夏まき栽培では冬まき栽培の43~58%程度と少なく、秋まき栽培では冬まき栽培と夏まき栽培のほぼ中間的な含有量を示す。また、βーカロテン含有量は、夏まき栽培では冬まき栽培の69~83%程度であり、秋まき栽培では冬まき栽培とほぼ同程度になる。なお、可溶性シュウ酸含有量は秋まき栽培で多く、硝酸含有量は冬まき栽培より夏まき及び秋まき栽培で多い傾向がみられる(図3)。
  4. 以上のことから、同一品種では夏まき栽培、秋まき栽培、冬まき栽培と栽培期間が長くなるほどビタミンC及びβ-カロテン含有量が高まり、低温条件下でこれらの含有量は増加するものと推察される。また、夏まき栽培ではこれらの栄養成分や硝酸含有量は、日射量の影響を受けやすいものと考えられる。
成果の活用面・留意点
  1. 冬まきハウス栽培で栄養価の高いホウレンソウを生産するためには、高温管理を避けて十分な生育日数を確保する。
  2. 夏まき栽培では発芽と初期生育を促進するために遮光資材が利用されているが、栄養価の高いホウレンソウを生産するためには、遮光資材を早めに除去して十分な日射量を確保することが望ましい。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006209
カテゴリ 栽培条件 光条件 品種 ほうれんそう

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