黄色繭をつくる天蚕の性状

タイトル 黄色繭をつくる天蚕の性状
担当機関 群馬県蚕業試験場
研究課題名
研究期間 1998~2000
研究担当者
発行年度 1998
要約 光条件に関係なく黄色の繭をつくる天蚕を固定した。この黄色の繭の色は緑色に対して劣性形質であり、常染色体上の劣性の単一遺伝子により発現する。黄色繭と緑色繭をつくる天蚕では、飼育および繰糸成績において顕著な差は認められない。
背景・ねらい 天蚕繭の生産は、地域の活性化あるいは農家の経営向上につながる複合作目の一つとして期待されているが、天蚕の品種改良はあまり進んでいない。そこで、天蚕の優良系統の育成を目的に、県内で飼育されている天蚕の性状調査を進めた中で、黄色の繭をつくる天蚕を認めたので、この発現機構を解明し、天蚕糸の有効利用が期待できる黄色繭をつくる天蚕系統の固定を行う。
成果の内容・特徴
  1. 天蚕の繭の色は屋外飼育で通常緑色であるが、この天蚕では黄色繭をつくる。
  2. 交配試験の結果から、この繭の色の黄色は緑色に対して劣性形質であり、常染色体上の劣性の単一遺伝子により発現する(表1)。
  3. 天蚕繭の緑色は青色色素と黄色色素の混在によるが、黄色繭をつくる天蚕では、青色色素が絹糸腺内に移行していないために黄色の繭になる。
  4. 全齢飼育日数、結繭蚕歩合、外部形態および体色は通常の緑色繭をつくる天蚕と比較して特に顕著な差がなく(表2、表3)、従来の緑色繭をつくる天蚕と同様の飼育取扱いができる。
  5. 繭の計量形質および繰糸成績においては、通常の緑色繭と顕著な差は認められない(表2、表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 繭および糸の色が黄色となる新しい素材ができることからことから、この特徴を生かした新たな製品開発が期待できる。
  2. 黄色の繭を利用する場合、黄色繭同士の交配による卵を用いる。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006115
カテゴリ 経営管理 光条件 品種改良

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