キュウリ2作型の組み合わせによる収量、品質、所得の向上

タイトル キュウリ2作型の組み合わせによる収量、品質、所得の向上
担当機関 千葉県農業試験場
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 キュウリ促成長期栽培の作期の中で、促成短期栽培と半促成栽培の2作型を組み合わせる方式は、慣行の促成栽培長期1作方式に比べ、総収量で15%、A品果収量で34%増収となる。労働時間は10a当たり約200時間多くかかるが、10a当たり所得は60~74万円増加し、時間当たり所得も増加する。
背景・ねらい 千葉県のキュウリ促成栽培は、9月下旬は種で約190日間の長期間収穫する作型(長期1作方式)が多い。しかし、この作型は1、2月の寡日照条件下で収量が低下し、4月以降は品質が低下しやすい。そこで促成長期栽培の作期の中で、促成短期栽培と半促成栽培の2作型を組み合わせて両者の利点を生かすことにより、長期間安定的に高品質なキュウリを生産し、大型集出荷場を有する産地の安定出荷と生産者の収益増を図ろうとする。
成果の内容・特徴 長期1作方式と比べた場合の、2作型を組み合わせる方式の特徴は次のとおりである。
  1. は種期、植え換え時期:は種期は促成短期栽培が9月中旬、半促成栽培は1月上中旬が適期である。促成短期栽培は2月中旬に終了し、片づけ後すぐに半促成栽培の苗を定植する。
  2. 収量:3年間の平均総収量は20.3t/10aで、15%増収する。A品果収量は'95年12.1t、'96年12.1t、'97年12.3tと、その年の気候にあまり関係なく極めて安定し、34%増収する(表1、図1)。
  3. 果実品質:4月以降の果実は、光沢が優れ、果色も濃く、明らかに外観形質が優れ、A品果率が20~30%高くなる(図2)。
  4. 収益性:10a当たりの種苗費、資材費、流通経費などが31~45万円、労働時間も約200時間多くかかる。しかし所得は半促成栽培の苗を購入した場合で60万円、自家生産した場合で74万円増加し、時間当たり所得も約200円増加する(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 県下全域のキュウリ生産者に普及する。
  2. 栽培の要点:1)キュウリの品種は2作型ともに「シャープ1」または「アンコール8」を用いる。台は促成短期栽培では「ひかりパワーゴールド」を、半促成栽培では「ゆうゆう一輝(黒タイプ)」を用いる。2)2作全体の施肥量は、堆肥2t、苦土石灰40kg、硫酸マグネシウム25kg、窒素、リン酸、加里ともに成分で40~50kg/10a とする。促成短期栽培に2作全体の施肥量の30%(堆肥、土壌改良資材は全量)を、半促成栽培に70%を施す。3)栽植株数(株/10a)は、中位節側枝1本と上位節側枝1本を無摘心の整枝法の場合、促成短期栽培では1,533株、半促成栽培では1,724株程度とする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006049
カテゴリ きゅうり 栽培技術 出荷調整 施肥 土壌改良 品種

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