ナス台木の発芽促進のための簡易変温発芽器

タイトル ナス台木の発芽促進のための簡易変温発芽器
担当機関 東京都農業試験場
研究課題名
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 発泡スチロール箱、電気アンカ、24時間タイマー等を組み合わせ、ナス台木の発芽促進のための簡易な変温発芽器を開発した。器内温度は、使用時期・場所、アンカ台数、加温時間によりやや異なるが、低温期ではアンカ2台で精度のよい変温管理を可能にした。この発芽器により`トルバム・ビガー'の発芽を向上させることができる。
背景・ねらい ナス栽培では、一般的に病害対策等の目的で接ぎ木栽培が行われている。その中で台木用品種である`トルバム・ビガー'(以下、トルバム)は病害抵抗性や収量性の面から広く利用されている。しかし、トルバムは発芽までに日数を要することや発芽が不揃いになり易い特徴がみられる。これまでにも発芽率向上を目的に、変温やジベレリン(GA)処理等、様々な種子処理技術が研究されてきたが、実用的かつ低コストな発芽器を開発した事例はみられない。そこで、1万円以下で簡易に自作できる変温発芽器の開発を行った。
成果の内容・特徴
  1. 発芽器の概要:アンカはタオルで包み、その上にスチロール板を挟んだ厚紙を置き、発芽床とする。アンカを2台使用する場合、一つのアンカは常時ON(強度;弱)、もう一つはAM1:00~AM9:00までの8時間をON(強度;中~強、1台の場合はこれのみ)とする(図1)。
  2. 発芽器内温度:変温管理の目標は、32℃→8時間と21℃→16時間のサイクルに調節する。発芽器は、屋内の廊下など日の当たらない場所に設置する。アンカ1台の発芽器は、約15℃から31℃の範囲で推移し、2台の発芽器は、約22.5℃から32℃の範囲である(図2)。
  3. アンカ2台の発芽器は、グロースキャビネットに比べて大差がない。また、アンカ1台では、発芽が5日程度遅れる。なお、無加温では発芽がみられず、25℃、27.5℃、30℃の恒温下での発芽率はいずれも2%以下であった(データ省略)。
成果の活用面・留意点
  1. 一般に30℃~20℃の変温により発芽促進される種子(ナス、グラス類、ペチャニア等)は多い。
  2. 実際栽培では、1割程度発芽した時点でセルトレイ等に播種する。
  3. 変温管理の安定性のうえで、電気アンカを2台使用する発芽器を推奨する。また、予め温度設定とアンカの温度調節つまみとの関係を調べておく。
  4. アンカの仕様:100V 60W、発熱体はマイカ式、温度制御はバイメタル式サーモスタット。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006046
カテゴリ 台木 接ぎ木 低コスト なす 播種 品種 病害抵抗性

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