くりの骨格枝のカットバックによる超低樹高栽培法

タイトル くりの骨格枝のカットバックによる超低樹高栽培法
担当機関 岐阜県中山間地農業試験場
研究課題名
研究期間 1998~2001
研究担当者
発行年度 1998
要約 樹齢が15年以上経過したくりの骨格枝を、2.5m程度の高さまでカットバックするとともに発育枝を結果母枝とする剪定を行う超低樹高栽培法により、作業の省力化及び枝の若返りによる大玉化が可能となる。
背景・ねらい くり栽培においては短幹変則主幹形仕立てによる低樹高栽培が普及しているが、樹齢が15年以上経過すると樹高が高くなるとともに、結果母枝の資質が悪くなり生産性が低下する。また栽培者の高齢化により新改植は進まない状況にある。そこで、骨格枝のカットバックによる低樹高化及び骨格枝から発生した発育枝を結果母枝とする剪定法により軽作業化、収量性・品質の向上を図る。
成果の内容・特徴
  1. 短幹変則主幹形仕立て(従来の低樹高栽培法)で15年生以上となり樹高の高くなったくり樹の骨格枝を、チェーンソーで2.5mの高さまでカットバックする(超低樹高栽培法、図1)。
  2. 剪定は、当年使用した結果母枝を基部から剪除し、骨格枝から発生した一年生枝(発育枝)を結果母枝とする方法とする(図1)。
  3. 剪定作業時間が慣行の67%に短縮され省力化できる。また、脚立上での作業が慣行の1/3と少なくなり作業の安全性が確保され軽作業化できる(表1)。4.カットバック後約4年で処理以前の収量に回復する(図2)。
  4. 一果重は、カットバックによる一時的な収量の減少に伴って大きくなり、その後収量の回復した4年目でも処理前より大きく大玉生産が可能となる(図2)。6.超低樹高栽培においては、長さが100~150cmで先端径が太い一年生枝(発育枝)が結果母枝として適している。
  5. 超低樹高栽培における適正な結果母枝密度は樹冠占有面積1m2あたり3~4本が適当である(表2)。8.低樹高化により薬剤散布効率が向上し薬剤散布量の削減が期待できる。
成果の活用面・留意点
  1. カットバックに際しては、切り口が大きくなるため必ず塗布剤を塗り、乾燥、病害から保護する。
  2. 対象は従来の低樹高栽培法で樹齢が15年以上経過し樹高が高く(3.5m以上)なった樹とする(15年生以下でも骨格枝が確保出来ていれば可能)。3.樹勢が「丹沢」程度の品種では同様の成果が得られるが、樹勢が強く、副梢の発生が多い「筑波」などでは夏期剪定等により優良結果母枝の確保に努める必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010006038
カテゴリ 改植 乾燥 くり 省力化 低樹高 品種 薬剤

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