タイトル |
二条大麦新認定品種「きぬか二条」の特性とドリル播きによる安定栽培 |
担当機関 |
茨城県農業総合センター農業研究所 |
研究課題名 |
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研究期間 |
2001~2329 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1998 |
要約 |
二条大麦「きぬか二条」は、オオムギ縞萎縮病抵抗性、うどんこ病には「強」で、醸造特性が優│れる。安定栽培のためドリル播きとし、播種量1.0(標準)から0.8kg/a、施肥窒素量0.6kg/a(標準)で良質多収が得られる。
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背景・ねらい |
平成9年(播種年)からミサトゴールデンの作付けが終了したことから、オオムギ縞萎縮病抵抗性、うどんこ病強で醸造特性に優れる「きぬか二条」を認定品種に採用し、茨城県産二条大麦の高品質化を図る。また、稈が弱く倒伏しやすいことから、普通栽培では低収となる。そこで、ドリル播き栽培により倒伏させずに「あまぎ二条」並の収量を得る栽培法を確立する。
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成果の内容・特徴 |
- 特性についてはあまぎ二条に比較し、次のような特徴がある(普通栽培)。
1)出穂期は1日遅く、成熟期は5日早い(表1)。 2)叢生はやや直立し、葉色はやや淡い。 3)稈長は同程度~わずかに短い(表1)。 4)穂長は短く(表1)、一穂粒数はやや少ない。 5)リットル重はやや重く、千粒重は1g程度軽いが、粒の充実は良く外観品質は優れる(表1)。 6)収量はやや低い(表1)。 7)オオムギ縞萎縮病には抵抗性で、うどんこ病には強。 8)麦芽エキスが多く、溶けも十分で麦芽品質は優れる。
- きぬか二条の栽培法(表2)
1)収量安定のため、ドリル栽培を行う。 2)播種量が増加するほど倒伏程度が大きく、千粒重が軽くなり収量が低下する傾向がある。 3)また施肥窒素量が増加するほど稈長が長くなり、とくに0.8kg/aでは倒伏程度が大きくなり、減収して粗タンパク含量も高まる。 4)以上から、播種量0.8から1.0kg/a、施肥窒素量0.6kg/aで「あまぎ二条」や「はるな二条」の収量を上回り同等の品質が得られる。
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成果の活用面・留意点 |
- 播性がIのため茎立ちが早く、早播きは凍霜害を受ける危険性が高いため適期播種に努める。
- 穀皮が薄いので、脱穀調製には十分注意する。
- 黒ボク土壌(畑)では粗タンパク含量が高くなる傾向があるので出来るだけ水田に作付する。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005966 |
カテゴリ |
萎縮病
うどんこ病
大麦
水田
施肥
抵抗性
播種
品種
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