小麦立毛中水稲不耕起乾田直播による省力二毛作体系

タイトル 小麦立毛中水稲不耕起乾田直播による省力二毛作体系
担当機関 愛知県農業総合試験場
研究課題名
研究期間 1997~1998
研究担当者
発行年度 1997
要約 愛知式不耕起播種機により小麦立毛中の2月中下旬に水稲を播種する「小麦立毛中水稲不耕起乾田直播」は、麦に傷害を与えず、水稲の高い苗立ち率を確保できる。この方法による稲麦二毛作は大豆などの転作との作業競合が回避でき省力化と所得確保に有効である。
背景・ねらい 米価の急落と減少の中で、水田農業維持振興のためには農業所得の確保が急務である。そこで、水田農業の特徴である省力性を損なわない合理的な稲麦二毛作体系を確立する。
成果の内容・特徴
  1. 小麦の茎立ち前の2月中下旬に愛知式不耕起播種機により水稲播種を行う(中まき)(図1)。小麦に対する傷害はほとんどなく(図2)、小麦収量への悪影響もない(1997年度実証ほ4.5haの実収;43.5kg/a、安城市全麦作の実収;35.7kg/a)。
  2. 水稲の播種量は1.2kg/aで、種子はチウラム・ベノミル水和剤を粉衣して使用する。種子は深さ5cmのV字型溝の底に一直線状に播種されるため、殺菌剤の効果が維持されやすく(12月1日に播種し、4月15日に堀り取った「葵の風」種子の発芽率94.9%)、高い苗立ち率(53.8%(1996)、52.2%(1997))が得られる。
  3. 小麦収穫期に水稲は2~3葉に達している(出芽期5月中旬)が、生長点が土中の深い位置にあるため、小麦収穫作業による水稲への傷害はコンバインの旋回箇所を除きほとんど認められない(図2)。また、排稈拡散装置が付いたコンバインにより高刈りを行えば麦稈被覆による水稲への傷害は認められず、湛水後の麦稈の移動も全くない(図2)。
  4. 労働時間を従来の二毛作体系と単純に比較すると約30%の省力が可能である(図3)。また、転作との作業競合が回避されるため、省力効果は単純比較以上に大きく、二毛作の導入が可能となり、稲単作に比較して粗収入の増加が期待できる(図4)。
成果の活用面・留意点
  1. 適用地域は麦作が可能な本県平坦部である。
  2. 水稲は早生~中生種で縞葉枯病抵抗性品種が望ましい。
  3. 現状では土中への施肥が困難で表面への分施になるため、慣行より20%増施する。
  4. 播種には愛知式不耕起播種機を用いる。
  5. 小麦の収穫は排わら拡散装置付きのコンバインを用いできる限り高刈りする。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005895
カテゴリ 乾田直播 小麦 縞葉枯病 省力化 水田 水稲 施肥 大豆 抵抗性品種 二毛作 播種

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