イマムラネモグリセンチュウの寄生によるれんこん黒皮症の発生

タイトル イマムラネモグリセンチュウの寄生によるれんこん黒皮症の発生
担当機関 千葉県農業試験場
研究課題名
研究期間 1997~2000
研究担当者
発行年度 1997
要約 千葉県内の産地において、れんこん可食部表面に褐色不正形斑点ができる障害(通称、黒皮症)が発生している。黒皮症はイマムラネモグリセンチュウの寄生による障害であることが明らかになった。
背景・ねらい 平成2年頃から千葉県長南町で栽培されているれんこん表面に褐色不正形斑点ができる原因不明の障害(通称、黒皮症)が発生している。この障害の発生によりれんこんの品質や上物収量が著しく低下し重大な生産阻害要因となることからその原因を究明した。
成果の内容・特徴
  1. 本障害はれんこん可食部の表面が斑点状に褐変する。症状が進むと不正形の斑点が拡大し、くぼみ、全体的に黄化する(図1)。障害は早生種に発生が多く、在来のシナ種(晩生種)には比較的少ない。
  2. れんこん細根からベルマン法により線虫分離を試みたところ、多数の植物寄生性線虫が検出された。雌成虫の形態は平均体長:2.32mm、a値:68.9、c値:21.7、v値:52.2でSher(1968)の記載よりやや小型であるがイマムラネモグリセンチュウと同定された。細根中の線虫密度は圃場によって0~395頭/5gと差が有り、黒皮症の発生が多い圃場の細根で線虫密度が高かった(表1)。黒皮症発生圃場のれんこんの器官別、節位別線虫寄生状況は頂芽・側芽および地下茎の肥大部表皮付近には寄生がみられなかったが、細根には45~406頭/5gの寄生が確認された(表2)。
  3. 分離したイマムラネモグリセンチュウを0(無接種)、1、10、100頭/100ml土の4水準の線虫密度でプランター栽培したれんこんに接種したところ、イマムラネモグリセンチュウは接種頭数とほぼ比例してれんこん細根に寄生が認められた。また、れんこんの斑点状の褐変被害は無接種区、1頭/100ml土区では認められなかったのに対し、100頭/100ml土区の被害度指数は37.7であり、ほとんどの個体で障害が発生した(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. れんこん生育期間中の薬剤による防除は困難であるので、線虫が寄生していない種れんこんの使用、汚染圃場の土の移動防止、連作を回避するなど耕種的防除に努める。
  2. 汚染圃場は乾田化し、土壌消毒を行う。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005822
カテゴリ 土壌消毒 防除 薬剤 れんこん

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