タイトル |
水稲「信交485号」の育成と奨励品種採用 |
担当機関 |
長野県農事試験場 |
研究課題名 |
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研究期間 |
1996~1996 |
研究担当者 |
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発行年度 |
1996 |
要約 |
早生,耐冷性強,良質,極良食味の水稲「信交485号」を育成した。「コイヒメ」に替えて奨励品種に採用し、本県高冷地の産米改善を図る。
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背景・ねらい |
本県高冷地における主要な粳品種「コイヒメ」は耐冷性が強く、栽培特性に優れ多収であるが、品質及び食味が劣り,これに替わる良質・良食味品種が要望されていた。 このため、「コイヒメ」に替わる品種として、良質・良食味品種を育成・選定し、高冷地へ普及することにより本県高冷地帯の産米改善を図る。
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成果の内容・特徴 |
- 平成2年、早生・耐冷・良食味を目標に「コシヒカリ」を母とし、「空育143号」を父として交配を行い育成した系統である。
- 出穂期・成熟期とも「コイヒメ」と同等の早生である。
- 耐冷性は「コイヒメ」並の強である。
- 玄米は粒揃い良く光沢があり、腹白・心白の発が生少なく,品質は「コイヒメ」より優れる。
- 玄米はやや小粒であるが粒厚1.8mm以上の割合はコシヒカリと同等である。
- 食味は「コイヒメ」より優り、「コシヒカリ」に近い極良食味である。
- 稈長は「コイヒメ」より長く、耐倒伏性は弱い。
- 収量性は「コイヒメ」よりやや劣る。
- いもち病の新性抵抗性遺伝子はPi-a,kと推定され、圃場抵抗性は中とみられる。
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成果の活用面・留意点 |
- 普及地帯は標高800~1,050m(中信北部、北信、東信の霧下は700~1,000m)の高冷地。
- 長稈で耐倒伏性が劣るので、基肥は「コイヒメ」より少なくし、多肥栽培は避ける。
- 耐寒性は強いが、冷温来襲時には、深水管理等の冷害対策を実施する。
- いもち病抵抗性遺伝子Pi-a,kをもち,これを侵す菌が増加すると多発する場合があるので、注意するとともに適期防除につとめる。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005558 |
カテゴリ |
いもち病
水稲
耐寒性
抵抗性
抵抗性遺伝子
凍害
品種
防除
水管理
良食味
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