経営形態別に見た直播栽培技術の定着条件

タイトル 経営形態別に見た直播栽培技術の定着条件
担当機関 農業研究センター
研究課題名
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1996
要約 「大規模水田作経営」、「複合経営」、「地域資源管理型の地域営農組織」の3つの類型別に直播栽培技術導入のねらいと留意点を整理し、大面積の作業と稠密な管理との両立や、播種機等の共同・汎用利用による費用削減の必要性を指摘した。
背景・ねらい 将来予想される農業構造変動に対処し得る経営や地域営農組織の育成、展開のためには、直播栽培技術など新たな技術の開発・普及が必要である。その場合、今後は経営や営農組織の形態も多様化し、そこでの技術的課題や技術の導入目的もかなり異なってくると考えられる。したがって、新技術の導入条件も、気象条件など技術的観点とともに、経営類型や経営目標に応じて類型別に提示していく必要がある。
成果の内容・特徴
  1. 直播栽培の技術的性格を検討し、直播栽培は省力的ではあるがしかし粗放的な技術ではなく、その安定化のためには稠密周到な管理作業を必要とすることを指摘した。そして、このような技術的性格は、高精度な作業や稠密な管理の実施が困難となる大規模経営や高齢化や兼業化が進む地域営農組織等への直播栽培の導入を制約すること、したがって直播栽培の広範な普及のためには、栽培管理に関する自動的な制御技術等の開発が必要であることを提起した。
  2. 大規模水田作経営では、大面積の作業を効率的に行うことと、直播栽培の安定化のための高精度な作業や稠密な管理との両立が課題となる。そのために、栽培管理の粗放化を避けつつ省力化を進めるために、経営内の条件の良い圃場に直播栽培を導入する、あるいは緩効性肥料等を用いて施肥の効率化を図るといった対策を進めていく必要がある。
  3. 複合経営では、直播用播種機等の費用削減が課題であり、そのためにも他経営との共同(広域)利用や複数作物の汎用利用が有効である。また、複合経営が直播栽培に期待する効果は多様であり、そのため経営目標に最も適した直播様式を選択することや、他作物と土地利用や水利用、作業面等で大きく競合しない方式を採用していく必要がある。
  4. 地域資源管理型の地域営農組織において直播栽培を導入していく際には、できるだけ容易かつ確実な直播様式を選択するとともに、作業の定型化を図っていく必要がある。
  5. このような営農類型の違いとともに、ヘリコプタ播種や回転噴頭播種など広範囲に播種作業を行う方式や、隣接圃場からの水の浸透が少ないことが必要となる乾田直播栽培では、土地利用調整や直播実施経営間の作業調整、さらに水利調整など地域的取り組みも、直播栽培の定着のために不可欠の条件である。
直播栽培の導入適性を把握する際には、適用しようとする直播様式がその地域の気象条件や土壌条件等に適合しているかどうかという点とともに、経営や組織の目標をまず確認して、その目標達成に最も有効な方式はどれかという観点から選択していく必要がある。
[具体的データ]

表1:直播栽培の実践事例の概要と特徴

成果の活用面・留意点 直播栽培の導入適性を把握する際には、適用しようとする直播様式がその地域の気象条件や土壌条件等に適合しているかどうかという点とともに、経営や組織の目標をまず確認して、その目標達成に最も有効な方式はどれかという観点から選択していく必要がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005428
カテゴリ 乾田直播 経営管理 栽培技術 省力化 直播栽培 水田 施肥 大規模経営 播種

この記事は