間引き作業が楽になるダイコンの播種方法

タイトル 間引き作業が楽になるダイコンの播種方法
担当機関 神奈川県農業総合研究所
研究課題名
研究期間 1994~1998
研究担当者
発行年度 1995
要約 ダイコンの間引き作業を省力化するため、間引き作業がしやすい播種方式を検討した。1ヵ所3粒まきの場合、直線にまくとき種子間隔は3cm、三角まきでは4cmがよく、慣行のシードテープ播種に対し、作業能率は前者1.7倍、後者2.2倍に向上する。この仕様に合う播種機は、直線まきで正確に種子間隔がとれる真空播種機が適していた。
背景・ねらい 神奈川県の三浦地域は、秋冬どりダイコンの主産地の一つで、平成6年度の作付面積は781haである。ここでの栽培方法は9月上旬~下旬に、品種・栽植様式を変えながら計画的に播種し、11月下旬~3月にかけて収穫が行われている。播種・間引き作業については、これまで6~8粒点播き、2回間引きを行っていたが、このところべたがけ資材の活用・経済性から3~4粒点播き、1回間引きが標準となっている。間引き作業はつらい作業だが、現地では、基幹作として行っているダイコン栽培の生産安定に欠くことのできない作業と考えられている。
本試験では現地慣行の播種粒数に基づき、生産性を損ねず間引き作業が速くできる播種方式を検討し、この仕様に合う手押し式播種機を選定して性能を調査し、普及指導資料とする。
成果の内容・特徴
  1. 機械播種を前提とし、1ヵ所3粒点播きとすると、播種形状は直線もしくは三角になる。この方式で種子間隔を1~4cmと変え播種すると、間引き適期の4~5葉期までの栽培は種子間隔の影響がなく、生育揃いの良い栽培ができる(図1)。
  2. 間引き作業の能率は、種子が離れている方がよく、バッテリー式作業車に乗り作業を行うと、直線・3cm間隔播きで1.79a/h、三角・4cm間隔播きで2.34a/hとなり、慣行シードテープ播種に対し、各々作業能率は1.7倍、
  3. 2倍になる(表1)。
  4. 播種方式を直線3粒播き、三角播き、慣行のシードテープ播種と変えても、収量・商品化率は変わらない(表2)。
  5. 直線3粒播き・種子間隔3~4cmを仕様として、各種播種機の播種特性を検討すると、真空式播種機が粒数2.9±0.4・種子間隔3.9±1.2cmで最も仕様にかなっており、現地での春どり栽培の栽植様式(50×20cm)に十分対応できる(表3)。
  6. 供試機を秋冬どり栽培の栽植様式(55×27~30cm)に適用するためには、株間調整部を一部改良(16枚歯スプロケットに交換)することで対応できる。また、真空式播種方法は種子の形状が変わっても播種精度がよいため、品種の組み合わせで作期を調整する地域での栽培には実用性が高い(表4)。
成果の活用面・留意点
  1. 供試した真空播種機は、エンジン式のため耳もと騒音レベルが81~89dB(A)と高いので、作業者はイヤーマフや耳栓により防音対策をする方がよい。
  2. 播種作業は速度0.5~1.0m/s、吸引圧力は8.82~14.7kPa(900~1,500mmAq)で、大きい種子の場合には圧力を高めにする。
  3. 播種部の吸引ノズルの目づまりがないよう、保守管理を行うこと。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005314
カテゴリ 省力化 だいこん 播種 品種

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