簡易無菌飼育装置を用いた全齢人工飼料育

タイトル 簡易無菌飼育装置を用いた全齢人工飼料育
担当機関 岐阜県蚕糸研究所
研究課題名
研究期間 1995~1996
研究担当者
発行年度 1995
要約 簡易無菌飼育装置を用いた全齢人工飼料育について検討した結果、全齢を通じて3回の給餌で省力的に飼育ができ、このため、年間を通じて安定した繭生産の実現と省力化による生産工程の効率化を図ることができる。
背景・ねらい 従来からの繭の生産供給に繭糸加工、地域ブランド製品生産という新しい柱を加えて生産基盤の確立を目指そうとする農家グループが現れてきている。これらの農家においては夏期の一週間養蚕と冬期間の全齢人工飼料育を組み合わせ、年間を通じて安定した繭生産を実現するとともに省力化による生産工程の効率化を求めている。
そこで平成6年度に導入した簡易無菌飼育装置を用いた全齢人工飼料育について検討を行い、これと1~4齢人工飼料無菌飼育・5齢桑育を組み合わせることにより周年繭生産システムの確立を目指す。
成果の内容・特徴
  1. 簡易無菌飼育装置は、鋼板製角パイプと天井パネルを骨組として周囲を帯電防止ビニルシートで覆った簡易な構造で、電源と水道があれば特別な工事を必要とすることなく容易に設置できる。その性能は、清浄度がクラス10000(連邦規格)以下を維持でき、温度調節は23~30℃
    (±1℃)、湿度調節は50~90%(±5%)の範囲で調節が可能である。
  2. 平板下方給餌育法による飼育密度は、750頭/m2程度まで飼育することができ、約1坪の飼育室において2万頭が飼育できる。
  3. 給餌回数は1~3齢・4齢・5齢の3回の給餌回数で問題なく飼育できるが、5齢の給餌量を少な目にして5齢6日目頃に補給餌を行うと飼料効率が向上する。
  4. 全齢の給餌量は、粉体換算で92~96kg程度である。なお、1~4齢期中の飼料乾燥を最小限に抑えることができれば90kg程度まで削減できる。
  5. 飼育経過は、5齢期において多少延びる傾向が見られるが単繭重、結繭歩合ともにほぼ良好である。
成果の活用面・留意点
  1. 1~3齢期は容器周辺に発生する乱気流によって飼料周辺部から乾燥が進むため、積み重ねた容器全体をシンテックスシート等で覆うことが望ましい。
  2. 4齢期以降、特に5齢期は飼育容器内が過湿環境になり易く不結繭蚕を生じる恐れがあるため、容器間のスペースを十分とり容器中心部まで気流が流れるようにする。
  3. 5齢6日目頃に残餌量及び飼料の乾燥程度について観察を行い、必要に応じて補給餌などの措置を行う。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005231
カテゴリ カイコ 加工 乾燥 省力化 飼料効率 地域ブランド

この記事は