マシン油乳剤によるもものモモアカアブラムシの発芽直前期防除

タイトル マシン油乳剤によるもものモモアカアブラムシの発芽直前期防除
担当機関 長野県果樹試験場
研究課題名
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 マシン油乳剤は、もものモモアカアブラムシの越冬卵に対する殺卵効果がないが、殺虫効果が高い。そのため、越冬卵のふ化が終了する発芽直前期に防除することにより、初期発生を抑えることができる。
背景・ねらい 長野県では、ももにおけるモモアカアブラムシの寄生量が多くなる時期がりんごの開花期にあたる。しかし、本県では、もも園とりんご園が混在しており、りんごでは広く花粉媒介昆虫を利用している。したがって、花粉媒介昆虫の保護のため、この時期にはもも園でも殺虫剤を散布できない。そのため、モモアカアブラムシの防除に苦慮している地域が多い。そこで、花粉媒介昆虫に影響のない休眠期の防除方法の一つとして、マシン油乳剤の効果と防除時期について検討する。
成果の内容・特徴
  1. ももの樹上に産下されたアブラムシ類越冬卵を、ハーベストオイル及びスプレーオイルの50倍液に浸漬処理した結果、両薬剤処理とも水処理と同等のふ化率であったことから、マシン油乳剤の殺卵効果はない(表1)。
  2. ハーベストオイル、スプレーオイルの50倍及び100倍液に、モモアカアブラムシ雌成虫を浸漬処理した結果、3日後には全ての薬剤処理区で死虫率が100%となったことから、マシン油乳剤の殺虫効果は高い(表2)。
  3. ももに産下されたアブラムシ類越冬卵のふ化時期を調査した結果、1993年のふ化終了日は、主要品種の発芽日の3月31日であった。1995年は、ふ化した越冬卵のうち93.5%の卵が、主要品種の発芽日の4月2日までにふ化した。なお、ふ化終了日は4月8日であった(図1)。また、両年ともふ化後の幼虫をハクサイに接種し飼育した結果、1993年は接種27個体中21個体、1995年は20個体中5個体がモモアカアブラムシであった。これらのことから、ももに産下されたモモアカアブラムシ越冬卵は、ももの発芽前にほぼふ化が終了していると考えられる。
  4. 1994年にハーベストオイル50倍を時期別に散布した結果、ハーベストオイル散布樹はいずれも、無散布樹より寄生開始時期は遅れた(図2)。特に、4月1日、4月11日の散布樹では無散布樹より寄生開始が約1カ月遅れ、防除効果が高く、薬害も認められなかった。なお、1994年の主要品種の発芽日は4月4日であった。
  5. 以上の結果から、マシン油乳剤をモモアカアブラムシ越冬卵のふ化がほぼ終了する発芽直前に散布することにより、初期発生が抑えられ、高い防除効果が得られる。
成果の活用面・留意点
  1. モモアカアブラムシ越冬卵のふ化時期は、地域によって異なる可能性があるので、発芽期とふ化時期の関係を調査しておく必要がある。
  2. 現在ももでは、ハーベストオイルがモモアカアブラムシ、機械油乳剤95がアブラムシ類に登録がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005140
カテゴリ はくさい 品種 防除 もも 薬剤 りんご

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