飼料作物の切花と飼料の兼用利用技術

タイトル 飼料作物の切花と飼料の兼用利用技術
担当機関 埼玉県畜産試験場
研究課題名
研究期間 1995~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 飼料作物(ソルガム,ミレット類)のなかには,特徴のある穂を持ち観賞用(切花,ドライフラワー)として優れたものがある。穂部を刈取って生花市場に出荷した場合,飼料向けの収量は低下するが,市場の評価は高く,切花と飼料の兼用利用ができる。
背景・ねらい 輸入粗飼料の低価格は自給飼料の生産意欲を減退させ,家畜ふん尿の「土・草・牛」循環すら危うくしている。都市近郊での粗飼料生産は土地生産性が高く,生育中の景観でも優れた作物が要求される。
飼料作物のなかには,観賞用として栽培され,切花やドライフラワーとして利用されるものもある。
そこで,鑑賞用として有望な作物の一部を切花等に仕向けた場合,その市場適性並びに残りの飼料向け部分の栄養収量などを検討した。
成果の内容・特徴 鑑賞用として優れた飼料作物の穂部を刈取って,切花として市場出荷した場合,飼料向け部分のTDN収量減をきたすが,飼料作物の生産費を補うことができた。
1 ソルガムの選定は,兼用型で鳥害に比較的強いものがよい(スズホ,夏息吹,パイオニアソルゴー 956,玉すだれ,黒穂きび,リュウジンワセ)。ミレット類はイタリアンミレット,パールミレット,青葉ミレットなどがよい。
2 ソルガムは日平均気温が15℃に達した日に播種すると,第1回目は8月中旬,さらに再生茎によって第2回が10月下旬(出穂~乳熟期)の需要期に出荷できる(表1)。
3 ソルガムでは播種量150g/aの場合,切花として採取可能な穂数は3,100~5,700本/aとなった(図3)。
4 穂先から長さ95cmで切花利用した時の採取穂数とTDN収量の関係は,
1000本/a 取りでソルガム19.4~21.6%,ミレット9.3~20.1%の減収となった(図1)。
5 市場評価の高い粒色・熟期は,粒色が乳白~ピンク系の乳熟~糊熟期であり(図2),この時期は出穂後10~20日目が目安にする。生花市場での1本当りセリ値は最高値103.5円(ソルガム)~ 最安値13.3円(ミレット),平均でソルガム42.2円,ミレット28.7円と切花としての市場性が認められた。
また,出荷経費として約10円/本を要した。
出荷穂数1000本/aの場合,売上から出荷経費を差引くとa当り24,600~
45,700円(ソルガム),3,300~28,600円(ミレット)の収入となった。
6 ドライフラワーに適したソルガムは,濃い褐色で枝こうの露出が少ない穂と澄んだ黄白色の茎を持つものが販売業者の評価が高かった。
ドライフラワーへの調製適期はソルガムは糊熟後期,ミレットは出穂期で,日陰で穂を下にして懸垂乾燥する。
成果の活用面・留意点 消費地の近い都市近郊飼料生産で活用できる。市場出荷の場合,対応した規格を設け,広い範囲の生花市場に出す。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005121
カテゴリ 乾燥 きび 出荷調整 飼料作物 ソルガム 鳥害 播種

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