水稲酒米「美山錦」の認定品種採用

タイトル 水稲酒米「美山錦」の認定品種採用
担当機関 茨城県農業総合センター
研究課題名
研究期間 1993~1995
研究担当者
発行年度 1995
要約 「美山錦」は極早生の水稲酒米品種で、現在県内で栽培されている主な品種の中では多収であり、平成5年の冷害年も減収程度は小さく、タンパク質含量もやや低い。基肥量はコシヒカリ並とし、追肥は出穂前15日頃0.3kg/a施用する。
背景・ねらい 茨城県の酒米(酒造好適米)の栽培面積は約30haと少なく、品種は「美山錦」や「五百万石」が主に栽培されている。これまで酒米用の奨励品種等はなかったが、実需者からの品種に対する要望は強い。そのため、既存の品種の中で栽培性に優れる「美山錦」を認定品種に採用し、酒米生産の安定化を図る。
成果の内容・特徴 「美山錦」は昭和53年長野県農事試験場で「たかね錦」にガンマー線を照射した突然変異育種による酒米品種で、長野県など7府県で奨励品種または準奨励品種に採用されている。「五百万石」「若水」に対し以下のような特性がある。
  1. 出穂期、成熟期は茨城県では「五百万石」並の極早生に属する。稈長は長く、穂長は短く、穂数は少ない。耐倒伏性は「若水」より弱いが「五百万石」よりは強い。収量は「若水」と同等で「五百万石」より多収である。
  2. いもち病抵抗性は、葉いもち、穂いもちとも「若水」より強く「五百万石」とほぼ同等である。紋枯病は「五百万石」より発生は少なく、「若水」とほぼ同等である。
  3. 千粒重はやや小さく、心白の発生も少ないが、白米タンパク含有率は「若水」よりわずかに高いものの、「五百万石」よりは低い(以上表1)。
  4. 「五百万石」「若水」よりやや穂発芽しやすい(表2)。
  5. 通常年(平成7年)に対する冷害年(平成5年)の収量の減収程度は「五百万石」より少ない(図1)。
  6. 栽植密度は疎植にせず22.2株/m2とし、タンパク質含量を考慮し基肥窒素量はコシヒカリ並、追肥は出穂前15日頃に0.3kg/a施用する(表3)。
成果の活用面・留意点
  1. 県内全域に適する。
  2. 冷害を受けやすい熟期であるので、極端な早植えは避ける。
  3. 穂いもちには強くないので、適切な防除を行う。
  4. やや穂発芽しやすいので適期に収穫する。
    水稲酒米「美山錦」の認定品種採用
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005031
カテゴリ 育種 いもち病 酒造好適米 水稲 抵抗性 凍害 品種 防除

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