石垣島宮良川における懸濁物質および窒素とリンの推定流出量

タイトル 石垣島宮良川における懸濁物質および窒素とリンの推定流出量
担当機関 (独)国際農林水産業研究センター
研究課題名
研究期間 2002~2003
研究担当者 アフメッドコンダケル
坂西研二(農業環境技研)
中村乾
発行年度 2003
要約 は、それぞれ、1882t、68t、7t と推定される。のそれぞれ25%と6%である。
背景・ねらい 近年、亜熱帯島嶼では大規模な農地造成・開発により、大量の赤土が沿岸海域に流出し、景観と漁業に深刻な影響を及ぼしている。また、肥料や家畜排泄物に起因する窒素、リンによる海洋汚染も深刻になりつつある。石垣島の宮良川は27.3km2 の集水面積を有し、地目別の土地面積割合は山林(真栄里ダムと底原ダムの集水域)が36%、畑地(サトウキビ、パイナップル、牧草等)が30%、水田が4%を占め、その他は原野、耕作放棄地、道路等である。こうした土地利用現況のもとでの懸濁物質、窒素、リンの海域への負荷量を解明する。河川流量は平喜名堰(図1
)で自記水位計を用いて観測する。水質の測定は1999 年5 月から2002 年12 月まで7 カ所を対象に継続して行い、測定回数は月2
~ 4 回で合計111 回である。また懸濁物質、窒素、リンの海域への負荷量の測定は、平喜名橋で降雨時に自動サンプラーによる1 時間毎の連続採水を行い、測定回数718
回である。
成果の内容・特徴
  1. 宮良川本流(底原ダム- 二又堰- 平喜名橋- 平喜名堰- 河口)は上流に山林が多く、畑地等の負荷源は下流に多いため、全窒素濃度(T-N)は上流から下流にむけて徐々に上昇する。一方、支流のT-N
    は上流に大規模家畜団地がある振興橋で、流域内に畑地が多い仲水橋より顕著に高かったことから、家畜排泄物による窒素汚染の影響の大きさが示唆される(図2
    )。
  2. 懸濁物質流量(図3 )、窒素流量(図4 )と河川流量には高い正の相関があり、この関係式に基づいて河川流量から双方の値が求められる。また降水量の違いにより、境界値5.5mm/day
    で懸濁物質流量と河川流量の間には異なる関係式が見いだされる。
  3. 年間の懸濁物質および窒素、リンの海洋への負荷量はそれぞれ1882 t、68 t、7t である。懸濁物質流量を畑地面積で割り、流域表土の仮比重を1.3
    として土壌侵食深に換算すると0.2 mm と見積もられる(表1 )。
  4. 石垣市農林統計に基づいて推定した年間の家畜排泄物及び施肥に由来する窒素、リンはそれぞれ276t、113t である(表2
    )。従って海洋への負荷は窒素で25%、リンで6%と計算され、リンの流出は窒素に比べて小さい。
成果の活用面・留意点
  1. 本データは降雨量や農業の変化によって変動することが予想されるので、実際の現場に当てはめる際には注意が必要である。
  2. 流域内の人口146 人をもとに推定した生活排水に由来する窒素、リンはそれぞれ0.5t、0.06t で、家畜排泄物あるいは施肥由来に比べ小さいのでここでは考慮していない。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004879
カテゴリ 亜熱帯 さとうきび 水田 施肥 パイナップル

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