ダイズ分子連鎖地図の作製〔研究〕

タイトル ダイズ分子連鎖地図の作製〔研究〕
担当機関 千葉大学園芸学部
研究課題名
研究期間 1997~2002
研究担当者 原田久也
山中直樹
発行年度 2002
要約 ミスズダイズと秣食豆公503を両親とするF2集団190個体から作製したダイズ分子連鎖地図は、RFLPマーカー412(cDNAマーカー223、ゲノムDNAマーカー189)、SSRマーカー106、AFLPマーカー218、RAPDマーカー1、形質マーカー5から成る合計742マーカー、全長3,221cMである。
背景・ねらい 分子連鎖地図は農業形質の選抜の効率化・精度向上と形質遺伝子の同定・単離に利用することが出来る。これまでダイズの分子連鎖地図は主にゲノムDNAをプローブとしたRFLPに基づき作製され、最近になってそれにSSRマーカーが付け加えられ地図が作製されている。農業形質の選抜にはSSRマーカー等のPCRに基づくマーカーが適しているが、形質遺伝子の同定のためには発現遺伝子に由来するcDNAマーカーが有効である。またcDNAマーカーを地図上に位置づけることはgene-rich
regionを明らかにする上からも重要である。そこで、ミスズダイズと秣食豆公503を両親とするF2集団190個体を材料として、cDNAマーカー用いて作製した連鎖地図上にゲノムDNAに由来するRFLPマーカー、SSRマーカー、AFLPマーカーを位置づけ、農業形質の選抜と遺伝子の同定の両方に適する分子連鎖地図を作製する。

成果の内容・特徴
  1. ダイズ緑葉由来のcDNAクローン、根粒特異的cDNAクローンをプローブにしたRFLPに基づき、223のcDNAマーカーを含む分子連鎖地図が得られた。これらのクローンの部分塩基配列から遺伝子の同定を行うことができる。この地図はダイズでは多くのcDNAマーカーが位置づけられた最初の地図である。
  2. 地図上に座乗するSSRマーカーは、既に開発されているSSRマーカーとCTをコアとする新規のSSRマーカーの合計106マーカーである。
  3. この地図の上に更に218のAFLPマーカーが位置づけられている。
  4. 分子連鎖地図は、ゲノムDNAを用いたRFLPマーカー、RAPDマーカー、形質マーカーを加えて、マーカー総数742、全長3,221cMであり、ダイズゲノムのほぼ全域をカバーしていると考えられる。またこの地図は新規の478個のDNAマーカーを含んでいる。
成果の活用面・留意点
  1. 作成した分子連鎖地図は、ダイズの病害虫抵抗性等の農業形質の選抜や育種素材の開発に活用することができる。
  2. 本研究で用いた緑葉由来のcDNAクローンは、国内外の大学、研究機関、試験場の要請に応じて配布できる。
  3. ひとつのcDNAクローンに対して複数の遺伝子座が対応することがあるので、cDNAマーカーを利用する時には注意が必要である。
カテゴリ 育種 害虫 大豆 抵抗性 DNAマーカー

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