タイトル |
日本なし「新高」の収穫適期判定法 |
担当機関 |
新潟県農業総合研究所園芸研究センター |
研究課題名 |
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研究期間 |
1992~2001 |
研究担当者 |
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発行年度 |
2000 |
要約 |
「新高」の適期収穫のため、目安となる満開後日数や果皮色の基準値を設定した。この基準値と着果部位による成熟特性を加味した上で収穫することにより品質の向上と斉一化を図ることができる。
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背景・ねらい |
「新高」は晩生の基幹品種として生産量が増加しているが、収穫技術が確立されていないために、早採りによる肉質の粗さやもぎ遅れによる果肉の傷みが問題となる場合がある。 そこで、品質向上と斉一化を図るための収穫技術を開発した。
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成果の内容・特徴 |
- 「新高」の収穫は3期に区分でき、それぞれの収穫方法は下記のとおりである(表1)。
(1)前期(満開後174日まで):果皮色に内部品質(糖度、硬度)が伴わない時期である。試しもぎした果実の内部品質が基準値に達していることを確認し、樹冠外周部や新梢発生果台に着果した果実や大果を優先して収穫する(表2)。 (2)中期(満開後175~179日):果皮色と内部品質の相関が高くなる時期であるので、ていあ部の着色(表面色5.0~6.0)を基準として収穫する。 (3)後期(満開後180日以降):着果果実の大部分が適熟期に入っているので、果皮色との相関は低くなるが、色が進むほど果実硬度が低下し傷みが発生しやすくなるので表面色5.5を上限として収穫し、収穫遅れに留意する。
- 「新高」は果実の着果部位により成熟特性に違いが見られる。従って、収穫の際は下記部位に着果した果実を優先する。
(1)樹冠先端部に着果した果実は熟度が進む傾向にあると同時に糖度も高い傾向にある(データ略)。 (2)着果果台から新梢発生のみられる果実では熟度が進む傾向にある(図1)。 (3)上向きの短果枝に着生した果実は熟度が進む傾向にある(図2)。
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成果の活用面・留意点 |
- 園芸研究センター(新潟県北蒲原郡聖籠町)における1重袋栽培、10カ年の調査データに基づいた技術である。
- 表面色は「新水」の表面色用カラーチャートを用いて比色するが、色調が合わず判定しにくい場合は、色差計のa値も参考値として利用する。
- 「新高」は果実袋の種類により着色特性がやや異なるので、果皮色を基準にする場合は着色特性の違いを考慮した上で収穫を行う。
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004762 |
カテゴリ |
カラー
日本なし
品種
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