根端培養によるチューリップの大量増殖法

タイトル 根端培養によるチューリップの大量増殖法
担当機関 富山県農業技術センター
研究課題名
研究期間 1999~1999
研究担当者
発行年度 1999
要約 チューリップの球根の根は、ほぼ同時に発根して均一な材料が得られることから根端培養の材料に適している。培養にはMS培地を基本培地として、2,4-DおよびBAを各0.1mg/l添加で緑色の球体が得られ、2,4-Dを除いた培地に移植することでシュート形成が誘導されて大量増殖が可能となる。
背景・ねらい チューリップは、球根による栄養繁殖性の植物であり、増殖効率がきわめて低く新品種の育成に約20年間を要している。そのため組織培養による大量増殖での期間短縮が求められ、これまで球根のりん片や花茎を材料に再分化系が検討されているが、りん片では組織の部位によって培養効果が異なること、花茎では多くの材料が得られない等の欠点がある。そこで、根は1球根当たり200本以上の多くの材料が得られることと、根端は成長点でもあり細胞活性が高く均一な組織が得られる等の利点があることから、チューリップの大量増殖を目指した根端培養系を開発する。
成果の内容・特徴
  1. チューリップ(品種:アペルドーン)球根の根盤部分のみを切り取り、滅菌後ホルモンフリーのMS寒天培地上で発根させると良好な根端組織が得られる(図1a)。
  2. 約3cmに伸長した根の先端3mmを、MS培地(Sucrose 20g/l、gelrite 7g/l)を基本培地として2,4-DおよびBA濃度を変えて検討したところ、2,4-D 0.1 mg/l, BA 0.1 mg/l で良好な増殖を示す(表-1)。
  3. 約1000lux、20℃で培養すると、内部が特定の組織を持たないカルス様状態(図1d)の緑色の球体(緑化球体)へと生長する(図1e)。
  4. この緑化球体はBA0.1mg/lを含むMS培地に移し変えると、シュート形成が認められる(図1f)。
成果の活用面・留意点
  1. 新品種育成までの期間短縮および農家への素早い球根供給が可能になる。
  2. 培養ではシュート形成後に球根形成が必要であり、品種の違いにより培養条件等が変わる可能性がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004715
カテゴリ 新品種 新品種育成 チューリップ 繁殖性改善 品種

この記事は