樹形モデルとバギングを用いたモデル合成法

タイトル 樹形モデルとバギングを用いたモデル合成法
担当機関 北陸農業試験場
研究課題名
研究期間 1998~1998
研究担当者
発行年度 1998
要約 データと複数の予測モデルを組み合わせることによって優れた合成モデルを作製する手段として、樹形モデルにバギング(BAGGING, Bootstrap AGGregatING)を組み合わせた方法が有用である。
背景・ねらい 特定のデータから一つのモデルを作るのが、従来のモデル作製手法であった。しかし特定のデータに加えて、既存の複数のモデルを利用した合成モデルを作れば、より信頼性や汎用性の高いモデルが得られると考えられる。そのための手法を提案する。
成果の内容・特徴
  1. 本法は、合成モデルを作製するための手法として、樹形モデルにバギング(BAGGING, Bootstrap AGGregatING)の手法を適用する方法である。樹形モデルとは、多次元データに二分割手順を繰り返すことによって回帰を行う手法であり、バギングとはブートストラップ法を応用して回帰式の予測誤差を小さくする方法である。
  2. 図1は2次元の予測変数からなる関数である。これに誤差を加えて100個のシミュレーションデータを作り、樹形モデルを作製して得られた回帰関係が図2である。一方、このシミュレーションデータと2つの近似式を利用して、樹形モデルとバギングによる手法を使って得られた回帰関係が図3である。図2に比べて滑らかで予測精度の高い回帰関係が得られている。
  3. 新たなモデル合成法を用いて1970年から1991年までに新潟地方気象台で得られた5月から8月までの月平均気温を用いて、新潟県における水稲の収量(kg/10a)を予測したとき、3つの回帰手法が与える予測誤差を比較した(図4)。
    (A)は気温だけを用いて直線回帰を行った場合、(B)は技術的要因の進歩(年次につれて直線的に向上)だけを用いて直線回帰を行った場合、(C)はデータとこの2つの式を用い、バギングを伴う樹形モデルによって合成モデルを作った場合である。バギングを伴う樹形モデルの予測誤差が最も小さい。この予測誤差は、年次と気温を予測変数とする重回帰式の場合よりも小さい。
成果の活用面・留意点
  1. これまでに作られた複数の重回帰式と新たなデータを利用した信頼性の高い予測が可能になる。
  2. この方法で合成モデルを作った場合に必ず予測誤差が小さくなるわけではないので、従来法との比較が必要である。
  3. 樹形モデルを作るためのソフトウエアは数種類のものが市販されている。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004572
カテゴリ 水稲

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