機能性フィルム包装とエチレン除去剤による早生りんご「さんさ」の簡易鮮度保持法

タイトル 機能性フィルム包装とエチレン除去剤による早生りんご「さんさ」の簡易鮮度保持法
担当機関 石川県農業総合研究センター
研究課題名
研究期間 1997~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 エチレン除去剤を入れ、機能性フィルムで早生りんご「さんさ」を密封包装することにより、高温時の8月下旬収穫では7日間、9月上旬収穫では10日間程度室温での鮮度保持が可能である。
背景・ねらい りんご「さんさ」は着色、品質ともに優れた品種であるが、夏から初秋の高温期の収穫となるため、日持ち性が室温で5日程度と短かく、生産拡大阻害要因の一つとなっている。そこで酸素や二酸化炭素を透過する「機能性フィルム」包装による鮮度保持法について検討し、室温での簡易な短期貯蔵法を確立する。
成果の内容・特徴
  1. りんご「さんさ」をエチレン除去剤を入れたポリエチレン系多層フィルムで密封包装することにより、高温時の8月下旬収穫では7日間、9月上旬収穫では10日間程度室温での鮮度保持が可能である。なお、エチレン除去剤はりんご3kgにつき1個でよい。
  2. りんご「さんさ」簡易貯蔵予備試験で機能性フィルム(S社製ポリエチレン系多層フィルムPO25000:酸素透過量;5,000cc/day/23℃、二酸化炭素透過量:CO2/O2=4以上)を選定し、さらにエチレン除去剤(M社製SM:5g/1袋)を加えることによって効果が高まることを明らかにした(データ略)。
  3. 貯蔵試験中の日平均室温は、8月25日収穫で27~28℃と非常に高く、9月1日収穫で26~27℃、9月8日収穫で25~26℃である(データ略)。
  4. 機能性フイルムに果実3kgと、エチレン除去剤1個を入れた貯蔵後の果実硬度は、8月25日収穫貯蔵7日後では収穫時とほぼ同じである。9月1日収穫では貯蔵11日後でも比較的高く、また、成熟の進んだ9月8日収穫の11日後では無処理区との差が大きいが、食味が不良となる10ポンド近くまで低下する(図1)。
  5. 貯蔵後の処理区の果重減少率は0.4%前後で、収穫時期による差はなく無処理の1/10程度である。食味指数はいずれの収穫時期とも、貯蔵7日後で無処理が「やや不良」に近くなるが、処理区では非常に良好である(表1)。
  6. エチレン除去剤(SM)をりんご3kg以下につき1個加えると、貯蔵11日後の果実硬度が無処理に比べて高く維持される(図2)。
成果の活用面・留意点
  1. 庭先における小袋包装販売や、宅配販売に利用できる。
  2. リンゴ3kgを小袋包装した場合、約45円の資材費を必要とする。
  3. フィルムに傷がつかないよう注意し、できるだけ袋内の空気を排出し口は輪ゴム等で密封する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004507
カテゴリ 機能性 生産拡大 品種 良食味 りんご

この記事は