日本なし「幸水」のハウス栽培における結実・樹体管理技術

タイトル 日本なし「幸水」のハウス栽培における結実・樹体管理技術
担当機関 新潟県農業総合研究所
研究課題名
研究期間 1996~1997
研究担当者
発行年度 1997
要約 ハウス栽培「幸水」の結実・樹体管理技術として、せん定では予備枝や短果枝を積極的に利用すること、着果量は8000果/10アール程度を基準とし、夏期管理では新梢引き起こし処理等を行い、収穫は露地栽培に比べて青めの表面色を基準とすることなどにより花芽の安定確保や果実の高品質化を図ることが可能となる。
背景・ねらい  新潟県における3月上旬被覆、8月上旬収穫の「幸水」ハウス栽培作型では、低温時での開花結実や花芽分化期が梅雨期にあたることなどにより、花芽着生の不安定や樹勢低下、変形果発生、収穫期の果肉先熟等、特有の問題が生じる。そこで、ハウス内での生理、生態に合った栽培管理方法を確立し高品質安定生産をはかる。
成果の内容・特徴
  1. せん定技術:
    安定して花芽を確保するためには予備枝を利用した側枝養成が必須であり、予備枝の太さは8~12㎜程度が目安となる(データ省略)。側枝齢と果実品質の関係では、利用2年目の側枝での果形や果実肥大が優れるため、露地栽培よりも短果枝の利用比率を高め、2年程度利用したら側枝更新を図ることが望ましい(図1)。
  2. 結実管理:
    適正着果量は露地栽培より少なめの樹冠面積1㎡あたり10果以下、10アールあたりでは8,000果程度となり、葉果比では樹全体で60~70葉/果、側枝単位で40葉/果以上が目安となる(データ省略)。
  3. 夏期管理:
    ハウス栽培では新梢の倒伏により受光条件が不良になり、側枝候補枝の充実不良や早期落葉を招きやすいので、側枝候補枝は満開後80日頃までに45°以上に引き起こし充実を図るとともに、棚下に20%以上の木漏れ日が射すように新梢管理を実施する。また、除覆の遅れは花芽着生率を低下させるので7月中旬までには除覆を行うことが望ましい(図2)。
  4. 収穫技術:
    ハウス栽培「幸水」の適熟果収穫には、新潟県青果物検査協会発行の幸水出荷規格図(無袋用)の利用が可能であり、露地栽培より青めの表面色2~3が適熟果収穫の範囲となる(表1)。
  5. 植調剤利用:
    開花期が4月10日以降になった場合は満開30~40日後にジベレリンペーストの果梗塗布処理を行い、6~7日の熟期促進をはかる(表2)。
成果の活用面・留意点
  1. 3月上旬被覆の加温ハウス作型(加温期間3月中旬~5月下旬)および無加温ハウス作型でのデータに基づいた成果である。
  2. 充実した2年目の側枝を得るために、新梢摘心等の管理を実施する。
  3. ジベレリンペースト処理により果実肥大も促進されるが、糖度の低下や樹勢への影響を考慮し、着果量を制限するとともに弱勢樹への使用や連年使用を避ける。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004501
カテゴリ 管理技術 栽培技術 収量向上 出荷調整 日本なし 光条件

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