育種価と近交係数を表示できる黒毛和種の交配計画ソフト

タイトル 育種価と近交係数を表示できる黒毛和種の交配計画ソフト
担当機関 道立畜試
研究課題名
研究期間 2006~2008
研究担当者 鹿島聖志
藤川朗
森井泰子
酒井稔史
内藤学
宝寄山裕直
杉本昌仁
田村千秋(北海道酪農畜産協会)
発行年度 2008
要約 開発した交配計画ソフトは、枝肉形質の経済的な重要度を表す産肉能力の総合育種価(円)と子牛発育能力の育種価(kg)と近交係数を新たに表示することができる。
キーワード 産肉能力の総合育種価、子牛発育能力、近交係数、交配計画ソフト
背景・ねらい
    黒毛和種の枝肉収益性や子牛生産性を向上させるためには、新たに各枝肉形質に経済的な重み付けを行った産肉能力の総合育種価や子牛発育能力などの育種価情報が必要となる。また近年、特定種雄牛に供用が集中しており、近親交配の悪影響が懸念されている。そこで、産肉能力の総合育種価評価および子牛発育能力の育種価評価の検討と近親交配が生産性に及ぼす影響を明らかにする。さらに、産肉能力の総合育種価や子牛発育能力や近交係数を表示できる交配計画ソフトを開発する。
成果の内容・特徴
  1. 枝肉6形質の経済的重要度を加味した結果、産肉能力の総合育種価を算出する式は、次のように設定できる。「産肉能力の総合育種価(円)=1,992×枝肉重量の育種価(kg)+18,080×バラ厚の育種価(cm)+136,511×脂肪交雑の育種価(基準値)」。北海道の優良種雄牛の総合育種価評価値を表1に提示する。
  2. 子牛市場出荷体重に対する子牛発育能力の遺伝率は0.49である。産肉能力の育種価と同等の正確度(種雄牛0.8以上、雌牛0.6以上)で子牛発育能力の育種価が評価できる。
  3. 近親交配は、枝肉形質や子牛出荷体重に悪影響を及ぼす。特に枝肉重量などの発育に関わる形質でその影響が大きい。一方、母牛の近交係数の上昇がその産子(肥育牛や子牛)の枝肉形質や子牛出荷体重に与える影響は小さい(図1)。
  4. 開発した交配計画ソフトは、エクセル上で生産される産子の期待される能力値(産肉能力の総合育種価、子牛発育能力の育種価)や近交係数を新たに表示できる(図2)。これにより、各雌牛に対して適した種雄牛の交配組合せを選択することが可能となる。

成果の活用面・留意点
  1. 生産者は、交配計画や淘汰更新の指標として本成果(育種価情報や交配計画ソフト)を活用できる。
  2. 本成果の情報は、地域の農協を通じて生産者に提供される。
  3. 本成果で示した近親交配のリスクを考慮して交配を行う。
平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「育種価と近交係数に基づいた黒毛和種の交配計画」(普及推進)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004170
カテゴリ 育種 出荷調整 ばら

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