水稲に対するケイ酸資材の機械散布技術

タイトル 水稲に対するケイ酸資材の機械散布技術
担当機関 道立中央農試
研究課題名
研究期間 2007~2008
研究担当者 稲野一郎
原圭祐
発行年度 2008
要約 電動モーターで駆動する2個の散布ディスクで構成される散布装置は散布幅10m、散布量38kg/10a、作業能率1.9ha/hでケイ酸資材を散布できる。多少の散布ムラはあるものの、田面水のケイ酸濃度、水稲の生育や収量に差はない。
キーワード 散布分布、散布間隔、ケイ酸濃度
背景・ねらい
    水稲栽培におけるケイ酸資材の施用は低タンパク米生産技術として有効であることが示されているが、安価な機械散布技術が無く、普及していないのが実態である。新たに開発した水田用乗用管理機に装着可能な散布機の散布精度と水稲生育への影響を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. ケイ酸散布装置は電動モーターで駆動する各3枚のブレードを有する2個の散布ディスクで構成され、ホッパ容量は110リットルである。モータ定格回転数は2040rpmで、散布ディスクによる資材の放出角度は垂直方向3.8°、水平方向31.5°である (図1)。改造した田植機に本散布装置を装着した時の作業能率は1.9ha/hである。負担面積は192haとなり、年間10haの利用でha当たりの利用経費は7,576円である。
  2. 散布間隔10m、作業速度は0.84m/sで行うと、平均散布量は38kg/10aであり、隣り合う行程の中間部分で散布量がやや多くなる(図2)幼穗形成期における散布量の変動係数は散布間隔10mで19%と最も小さくなるので散布間隔を10mとする。
  3. 田面水中のケイ酸濃度は、追肥後の散布機中心からの距離による差はない(表1)。また、追肥前では水口から水尻に向かってケイ酸濃度が低下し、濃度に差があるが、追肥後は圃場全面でほぼ均一となる。
  4. 機体中心からの距離別で生育・収量に差はない(表2)。

成果の活用面・留意点
  1. 開発した散布装置の散布性能はケイ酸資材「まいシリカ」を使用した値である。
  2. 散布装置は乗用管理機(機種限定)に装着するか、本散布装置を装着できるように改造した田植機で利用できる。乗用管理機等への取付け部品は散布装置の製造会社で個々に対応する。
  3. 散布機のディスクから稲までの高さを64cm、前方に7~8°傾斜させることで有効散布幅が10mになる。
  4. 散布分布は、水深や車輪沈下量、風向・風速により、多少変動する。

平成20年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分「水稲に対するケイ酸資材の機械散布技術」(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004125
カテゴリ 水田 水稲

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