タイトル |
たまねぎの直播栽培技術 |
担当機関 |
技術体系化チーム |
研究課題名 |
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研究期間 |
2003~2007 |
研究担当者 |
高宮泰宏
西田忠志
田中静幸
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発行年度 |
2007 |
要約 |
たまねぎ直播栽培には「北もみじ2000」等中生品種が適し、4月中の播種、移植栽培と同等の窒素施肥量、移植栽培よりやや密植の35000株/10a程度の栽植密度設定で、移植栽培の基準収量である5500kg/10aの収量水準を確保できる。
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キーワード |
たまねぎ、直播栽培、栽培法
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背景・ねらい |
たまねぎ直播栽培の実用化に向けた栽培技術を確立する。これにより、低価格が強く求められる加工・業務需要に対応できる低コスト生産を実現するとともに、規模拡大や新規作付けを検討している生産者に対して、たまねぎ栽培導入に際しての新たな選択肢を提供する。
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成果の内容・特徴 |
- 品種の早晩の違いと直播適性の関係を検討した結果、収量性及び品質面から中生品種である「北もみじ2000」が有望である。本試験の結果では、「北もみじ2000」での規格内収量は5600㎏/10aであり、移植栽培の基準収量である5500㎏/10aを上回る(表1)。
- 窒素施肥量は10~12㎏/10aでも充分である(図1)。直播栽培における施肥量は移植栽培に準じ、土壌診断に基づく施肥対応を行う。
- 北海道における春まき直播栽培では、播種が遅くなるにつれて収量も急激に低下することから、播種は圃場が適正な土壌水分になった時点でできるだけ早く行い、4月中には終わらせることが望ましい(図2)。
- 株間を狭くすることで栽植密度を高めた場合、平均球重は低下するものの収量は増加する。
移植栽培での平均である30000株/10aに対して、直播栽培では欠株による減収を見込む必要があることから、栽植密度を35000株/10a(畦幅30㎝×株間9.5㎝)程度に設定する(図3)。 - 以上の結果を総括し、北海道におけるたまねぎ直播栽培の栽培技術体系を提案する(表2)。
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成果の活用面・留意点 |
- たまねぎの直播栽培を導入するにあたっての技術資料とする。
- 直播栽培は、出芽が不安定となる砂質土壌及び粘質土壌での栽培をできる限り避ける。
- 移植栽培に比べて生育が2~3週間遅れるため、8月以降の病害虫防除に留意する。
平成19年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分 「たまねぎの直播栽培技術」(指導参考)
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URL |
http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010004005 |
カテゴリ |
加工
規模拡大
栽培技術
直播栽培
施肥
たまねぎ
低コスト
土壌診断
播種
品種
病害虫防除
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