バラ、トルコギキョウおよびデルフィニウムにおける湿式輸送技術

タイトル バラ、トルコギキョウおよびデルフィニウムにおける湿式輸送技術
担当機関
研究課題名
研究期間 2004~2006
研究担当者 高濱雅幹
黒島 学
野呂祐司
発行年度 2006
要約 湿式輸送により、いずれの品目でも乾式輸送と比較して鮮度が良好である。また、バラ、トルコギキョウでは品質保持剤の使用により花持ちも延長する。
キーワード バラ、トルコギキョウ、デルフィニウム、湿式輸送
背景・ねらい 北海道の主要花きであるバラ、トルコギキョウおよびデルフィニウムの道外出荷における湿式輸送(切り花を生けた状態で輸送)条件を検討し、湿式輸送技術を確立するとともに、現行の輸送方法と比較し、その特性を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. バラにおける糖処理の花持ち向上効果は、前処理のみではみられず、湿式輸送処理で認められる。糖の処理濃度はスクロース1%が適当である(図1)。また湿式輸送では乾式輸送よりも市場着時の鮮度も良好である。
  2. バラの湿式輸送処理温度については5~15℃では花持ちに差はみられないが、水生け後は高温でやや咲き進む傾向がみられる。しかし切り前を早めることにより咲き進みを抑制することが可能である。
  3. トルコギキョウの湿式輸送において、前処理および輸送処理にスクロースを加えることにより花持ちが向上する。スクロース処理濃度は前処理で4%が適当だが、輸送処理では1%でも4%と同等である(図2)。産地現行の乾式輸送に対しても花持ちが長く、さらに乾式輸送でみられる市場到着時の萎れがみられず、鮮度が良好である。
  4. トルコギキョウにおいて前処理液および輸送処理溶液にバクテリアが繁殖すると花持ちが悪くなる傾向がみられるが、抗菌剤の使用により溶液中のバクテリア数を抑制し、花持ちが向上する。
  5. トルコギキョウの前処理および輸送温度については8~23℃において花持ちへの明確な影響は認められない。また、切り前を早めても花持ち向上効果は認められない。
  6. デルフィニウムにおいて、十分な花持ちを得るためには、STS0.2mM濃度の溶液で、ベラドンナ系、エラータム系では6時間以上、シネンシス系では1時間以上の処理が必要である。前処理液の吸収量の目安は、ベラドンナ系、エラータム系では3.0μmol/100g以上、シネンシス系では1.0μmol/100g以上である。
  7. デルフィニウムの前処理におけるスクロース(4%)処理は、乾式、湿式いずれの輸送方法においても、花持ちの延長、輸送後に開花する小花の発色不良の抑制、花径の増加に効果がみられる(図3)。
  8. デルフィニウムの湿式輸送時は、切り前は乾式輸送時よりもやや早めにし、処理液は水道水に抗菌剤を加え、10℃以下の低温輸送が望ましい。湿式輸送は、乾式輸送と比較して鮮度は向上するが花持ちの延長効果はみられない。
成果の活用面・留意点
  1. バラ、トルコギキョウおよびベラドンナ系デルフィニウムの道外市場出荷に活用する。
  2. 湿式輸送は、資材経費と積載効率の低下により、輸送コストが増加する。
  3. バラにおける湿式輸送時の糖処理は、道内市場出荷への応用が可能である。
  4. デルフィニウムにおける前処理方法は、乾式輸送にも活用する。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003992
カテゴリ コスト 出荷調整 デルフィニウム トルコギキョウ 繁殖性改善 ばら 品質保持 輸送

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