肥培管理情報を利用した地下水の硝酸性窒素汚染リスク評価ソフト「NiPRAS」

タイトル 肥培管理情報を利用した地下水の硝酸性窒素汚染リスク評価ソフト「NiPRAS」
担当機関 道立中央農試
研究課題名
研究期間 2004~2005
研究担当者 唐 星児
発行年度 2005
要約 本ソフト「NiPRAS」は、施肥管理情報や生産物管理情報、年間余剰水量等の入力により将来的な地下水の硝酸性窒素汚染リスクを評価し、その結果は環境に配慮した畑地の肥培管理計画等に活用できる。
キーワード 肥培管理情報、余剰水量、硝酸性窒素汚染、リスク評価
背景・ねらい
道内の地下水の実態調査において、硝酸性および亜硝酸性窒素濃度が環境基準を超える例が確認されている。その要因として化学肥料や、家畜ふん尿(堆肥)等の過剰施用等による農地からの溶脱量の増加が指摘されており、硝酸性窒素等による地下水汚染を防止するためには、適正な施肥と作付体系の組み合わせが必要と考えられる。
環境に配慮した農業生産を推進するため、肥培管理情報を利用して畑地における地下水の硝酸性窒素汚染リスクを簡易に評価するソフトウェアを作成する。

成果の内容・特徴 1.地下水の硝酸性窒素汚染リスク評価ソフト「NiPRAS」は、農地に対する当年の「投入窒素量」「作物による窒素持出量」、および地域の気象条件を反映した「余剰水量」(=降水量-蒸発散量)の要素を用いて、現在の管理を継続した場合における将来的な汚染リスクを評価する(図1)。
2.本ソフトの入力項目は、登録情報(年次、市町村・地域、土壌、面積、作物の種類(最大年2種類)および作型)、施肥管理情報(化学肥料窒素施用量、有機物の種類および施用量)、生産物管理情報(収穫部位の生産量および搬出量、収穫残さの生産量および搬出量)および年間余剰水量である(表1)。
3.地下水の硝酸性窒素汚染リスクの評価は、投入窒素量から窒素環境容量(=作物による窒素持出量+余剰水量からみた硝酸性窒素残存許容量)を差し引いた「超過窒素量」、および[ 投入窒素量-作物による窒素持出量 ]を余剰水量で除した「(浸透水中の)推定硝酸性窒素濃度」の2項目で行われる(表2)。
4.本ソフトは、作物や施肥による影響評価から、改善策を施した場合の効果を推定することができ(図2)、応用例として、前作物の生育状況を考慮した作付・施肥計画の評価、複数のほ場を対象とした汚染リスクの低い作付計画の評価等が挙げられる。
5.以上のことから、ソフトウェア「NiPRAS」は、地下水の硝酸性窒素汚染リスクを肥培管理情報から簡易に評価することが可能であり、環境に配慮した農業生産の支援に有効である。

成果の活用面・留意点
1.地下水の硝酸性窒素汚染の防止に配慮した肥培管理計画等に活用する。
2.本システムは畑地(普通畑および野菜畑)を対象とし、水田、草地、果樹畑および施設園芸は除く。
3.本ソフトの著作権は道立中央農試に帰属し、ソフトの配布も中央農試が行う。
平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「肥培管理情報を利用した地下水の硝酸性窒素汚染リスク評価ソフト「NiPRAS」」(指導参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003834
カテゴリ 施設園芸 水田 施肥 肥培管理

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