タイトル | 廃プラスチック等を利用した牛床資材の利用性 |
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担当機関 | 根釧農業試験場 |
研究課題名 | |
研究期間 | 2004~2005 |
研究担当者 |
堂腰 顕 高橋圭二 |
発行年度 | 2005 |
要約 | 農業用廃ビニールと廃タイヤチップを細断・混合したゴムチップ成型マットを3種類用意し、対照資材(ゴムチップマットレス)と比較した結果、落下試験装置による衝撃力は対照資材と同等であり、乳牛の利用性ついても問題は見られず、表面にウレタン塗料を塗布した牛床資材では飛節の状態に問題も見られず、牛床資材として適切であると判断される。 |
キーワード | ウシ、乳用牛 |
背景・ねらい | 北海道では農業用廃プラスチックリサイクルの促進を推奨しており、この施策を早期に実現するための取り組みを行っている。今回、農業用廃ビニールと廃タイヤチップを原料とした牛床用資材が開発され、この牛床資材の柔らかさとともに、乳牛を用いた利用状況からその適応性を評価することとする。 |
成果の内容・特徴 | 1.供試資材は農業用廃ビニールと廃タイヤチップを細断・混合し、ウレタン系固結剤で加圧成型したゴムチップ成型マット(長さ1800×幅1200×厚さ50mm)である。対照資材はゴムチップマットレス1年間使用である(表1)。 2.落下試験装置による衝撃力は供試資材Ⅰでは1772Nで対照資材(2354N)よりも柔らかい。供試資材Ⅲでは2461Nであり、農業用ビニールの配合割合の増加と裏面形状の違いにより、供試資材Ⅰに比べて硬くなったが、対照資材と同程度である(表2)。 3.供試資材Ⅰでの牛床横臥率は76.2~76.8%であり、牛の利用性には問題が見られなかったが、対照資材に比べて飛節スコア0(問題なし)の割合が低くなり、スコア1(飛節の毛がなくなる)やスコア2(擦り傷)が増加する(図1)。 4.供試資材Ⅱの牛床横臥率は70.9~71.7%であり(表3)、牛の利用性には問題が見られない。しかし、依然として供試資材に比べて飛節スコア1の割合が増加する(図1)。 5.1. 供試資材Ⅲの牛床横臥率は74.9%であり、供試資材ⅠおよびⅡと大きな差はない(表3)。飛節スコアについてはスコア0の割合が増加し、スコア2の割合は低下(図1)し、起立時のスリップなども見られず、起きあがり時間にも差が見られない。以上より、乳牛の利用性と飛節の健康状態を考慮した結果、供試資材Ⅲが牛床資材として適していると結論づけられる。 |
成果の活用面・留意点 | 1.農業用廃プラスチックの有効活用が図られる。 |
URL | http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003809 |
カテゴリ | くり 乳牛 |
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