細断型ロールベーラを活用した高水分トウモロコシの排汁抑制技術

タイトル 細断型ロールベーラを活用した高水分トウモロコシの排汁抑制技術
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 2003~2005
研究担当者 青木康浩
大下友子
秋山典昭
野中和久
小酒井貴晴
久米新一
発行年度 2005
要約 高水分トウモロコシに配合飼料を混合して細断型ロールベーラでサイレージ調製すると、貯蔵中の排汁損失が大きく抑制され、高水分トウモロコシのみのロールベールサイレージと異なり冬季でも凍結しにくい。発酵品質や嗜好性も良好である。
キーワード 飼料作物、サイレージ、乳用牛、細断型ロールベーラ
背景・ねらい
寒冷地における飼料用トウモロコシの収穫適期は短く、夏季の冷涼な天候の影響で適期である黄熟中後期に達する前に収穫せざるを得ないことが多い。この高水分材料をサイレージ調製すると、貯蔵中に著しい排汁が生じ、養分の損失や周辺環境への悪影響が懸念される。その対応として、高密度で梱包できるため高品質サイレージが調製できる市販の細断型ロールベーラを活用して、材料投入時に配合飼料を混合し水分を調整してからサイレージ調製すれば、排汁損失が抑制できかつ高品質飼料が調製できると期待される。そこで本法の排汁抑制効果と飼料特性を解明し、高水分トウモロコシの排汁抑制技術を開発する。

成果の内容・特徴 1.型ロールベーラの定置作業において、トウモロコシと市販乳牛用配合飼料を交互に数回にわけて投入しロール成形後、フィルム被覆してサイレージ調製する技術である。
2.術によって糊熟期に収穫した水分78%のトウモロコシに原物重で15%程度の配合飼料を加えて調製すると(混合区)、水分は67%に低下し、貯蔵2か月間における排汁損失は高水分トウモロコシのみの細断ロールベールサイレージ(対照区)に比べて大きく抑えられる(図1)
3.品質はpHが3.8、乳酸含量が原物重当たり1.4%などと良好である(表1)。また高水分トウモロコシの細断ロールサイレージでみられる冬季の著しい凍結は認められず、開封時の取扱いが困難になることや解凍により栄養価が低下するという問題はない。
4.飼料と比較的均質に混合されるが、成分や発酵品質はベール内である程度ばらつく(図2)ので、ロール全体を攪拌してから給与する。好気的変敗(実験室内における温度上昇)の程度は対照区より著しいが、開封直後の嗜好性は良好な傾向がある (表2)。
5.のように、本技術によって高水分トウモロコシからの排汁損失が大きく抑制され、冬季の凍結を防止しつつ、発酵品質や嗜好性の良好な飼料が調製できる。

成果の活用面・留意点
1.術によるサイレージは、開封して必要な飼料資材と混合するだけで給与できる一次的なTMRサイレージと位置づけられ、流通に向く技術となりえる。
2.法を大規模酪農家に適用するには、市販の細断型ロールベーラより大型の機種の開発が望まれる。
3.性は、配合飼料の種類や混合比、季節などの要因で変化する可能性がある。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003801
カテゴリ 飼料作物 飼料用作物 とうもろこし 乳牛 ばら

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