カラフルポテトの新顔(3)橙黄肉の新品種「インカのひとみ(旧系統名 北海93号)」

タイトル カラフルポテトの新顔(3)橙黄肉の新品種「インカのひとみ(旧系統名 北海93号)」
担当機関 (独)農業・生物系特定産業技術研究機構 北海道農業研究センター
研究課題名
研究期間 1995~2005
研究担当者 小林 晃
森 元幸
高田明子
津田昌吾
遠藤千絵
高田憲和
梅村芳樹
中尾 敬
吉田 勉
発行年度 2005
要約 2倍体ばれいしょ「インカのひとみ」は、カロテノイド系色素を含有し、いもの肉色が橙黄色である。表皮は赤色で、目の周りだけが黄色に着色された眼鏡状の様相を呈する。「インカのめざめ」同様、良食味であり、収量性は「インカのめざめ」よりも優れている。
キーワード ジャガイモ、カロテノイド、橙黄肉、2倍体
背景・ねらい ばれいしょの原産地南米アンデス地方には、カロテノイド系色素を含み、ナッツフレーバーと呼ばれる、独特の風味を持つ良食味の2倍体ばれいしょが存在する。橙黄肉の品種として「インカのめざめ」が育成されているが、極早生で、収量性が低いなどの欠点があり、農業形質を改善した栽培しやすい品種が求められている。
成果の内容・特徴
  1. 「インカのひとみ」は、橙黄肉の2倍体品種「インカのめざめ」の開放受粉種子より選抜された。
  2. 「インカのめざめ」同様、橙黄肉を有しており、カロテノイド系色素の含量が高い(表1、図1)。また独特のナッツフレーバーを呈する(表3)。
  3. いもの表皮は赤く、目の周りだけが黄色い、眼鏡状の特徴的な外観を呈している(表1、図1)。
  4. 枯凋期は中早生で、「インカのめざめ」に比べて、いもの1個重がやや大きく、収量が多い(表2)。
  5. 用途は調理用で、でん粉価は「インカのめざめ」より低く「男爵薯」並である(表2)。目が浅いため皮は剥きやすく、水煮での黒変や煮くずれは少ない。食味は上、油加工適性はやや適~中である(表3)。褐色心腐の発生は微で、その他の生理障害はほとんどない(表1)。
成果の活用面・留意点
  1. 橙黄肉、ナッツフレーバーを生かした調理・加工ができ、特有の外観および肉色から産直販売にも向いている。
  2. 種いもを切断して用いると消耗しやすいので、全粒で植えることが望ましい。
  3. いもが小さく、普及タイプのハーベスターでは掘り残しが発生するおそれがあるので、ロッド間隔を狭くするなどの調整を行う。
  4. 休眠期間が非常に短いため、茎葉の黄変後は速やかに収穫し、収穫後は低温貯蔵する必要がある。
  5. ジャガイモシストセンチュウ抵抗性がないため、汚染地での栽培は避ける。
  6. 北海道の地域在来品種等として認定されており、十勝地域で種いもの生産が行われ、100haの普及が見込まれる。
平成17年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分「ばれいしょ地域在来品種等の特性」指導参考
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003759
カテゴリ 加工 加工適性 新品種 受粉 生理障害 抵抗性 ばれいしょ 品種 良食味

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