バンカサイロにおける中・高水分牧草サイレージの踏圧法

タイトル バンカサイロにおける中・高水分牧草サイレージの踏圧法
担当機関 乳牛飼養科
研究課題名
研究期間 2004~2004
研究担当者 大越安吾
関口建二
堂腰顕
高橋圭二
発行年度 2004
要約 踏圧程度の指標として現場計測可能な圧縮係数(=運搬した牧草総容積÷踏圧後の牧草容積)を定義し、1番草は2.0以上、2番草では2.3以上が目標値である。牧草の踏圧は接地圧の高いホイール型車両を用いてサイロ壁際を重点的に踏圧し、牧草拡散厚は30㎝以下にすることが重要である。
キーワード バンカサイロ、踏圧、サイレージ、
背景・ねらい 牧草の収穫・調製作業が大規模化したことから、バンカサイロ内での牧草の踏圧不足によるサイレージ調製ミスが頻繁になっているため、バンカサイロを対象に牧草の踏圧程度の判定方法を確立し、適正な踏圧の作業条件を提示する。
成果の内容・特徴
  1. 現地農家の実態調査において計測した圧縮係数は、1番草時では2.0以下の現地農家では不良発酵・2次発酵などのサイレージ品質低下事例があることから圧縮係数2.0以下、2番草では調査事例が少ないが圧縮係数は2.3以上であれば良質なサイレージが調製できると考える(図2)。
  2. 運搬した牧草容積の累計を踏圧後のサイロ内牧草容積で除した値を圧縮係数と定義する。圧縮係数はサイロ内の詰込み後牧草の乾物密度と非常に高い正の相関があり、圧縮係数2.0のとき、牧草乾物密度は150kg/m3となる(図2)。
  3. 圧縮係数が低下する要因は、踏圧作業時の牧草拡散厚(注:運搬された牧草をバケットなどで薄く広げた時の未踏圧牧草の厚さ)が厚いこと(50cm以上)、接地圧の低いクローラ型の車両による踏圧(図3)、サイロ側壁の際踏み不足、そして踏圧時間の不足などと考えられる。
  4. ギ酸添加の無いサイレージの、サイロ中央部とサイロ側壁部のサイレージ品質をフリーク評点で比較すると、サイロ中央部は圧縮係数に関わらず100点に近い評点であるが、サイロ側壁部の評点は圧縮係数が低くなると連動して低くなる。このことから圧縮係数の高い踏圧作業を行なうことで、サイロ全体のサイレージ品質を高く維持し、かつ、ムラをなくすことが可能である。(図4)
  5. 以上のことからサイロの詰込み・踏圧作業は、次の手順で作業を行なう。踏圧作業前に運搬車両と、サイロ側壁高を踏圧後牧草高としたサイロの内容積を計測し、目標とする圧縮係数(1番草で2.0以上、2番草で2.3以上)から逆算したサイロ毎の運搬車両台数を求めるとともに、運搬車両毎の踏圧後牧草容積をサイロ側壁にマーキングする。踏圧作業は接地圧の高いホイール型車両を用い、牧草拡散厚を30㎝以下で行い、サイロ側壁の際踏みを行なう(図4)。踏圧作業中・後に運搬車両のべ台数と作業前にマーキング位置から、踏圧具合を確認しながら作業をする。収穫作業が高能率で牧草の運搬間隔が短く、踏圧作業時間が十分に確保できない場合は、踏圧車両または詰込むサイロの本数を増やす必要がある。
成果の活用面・留意点
  1. この成果は原料牧草水分が70~80%の中・高水分の時に利用できる。
  2. バンカサイロを有する現地農家およびコントラクタ等で利用できる。
  3. サイロ内の踏圧後牧草高をサイロ側壁より高く設定することは、側壁より高い部分が十分踏圧されない場合が多く、かつ、踏圧車両の横転事故の危険性があるため行なってはいけない。また、雨水対策として、サイロ側壁からの雨水の浸入を回避するために密封時のサイロ断面を凹型にして排水できるように踏圧する。
平成16年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「大型バンカサイロの踏圧法」(普及推進)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003666
カテゴリ 大規模化

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