寒地で成立する酪農ふん尿の共同利用型バイオガスシステムの要件

タイトル 寒地で成立する酪農ふん尿の共同利用型バイオガスシステムの要件
担当機関 開土研
研究課題名
研究期間 2001~2004
研究担当者 鵜川洋樹
小野 学(開土研)
発行年度 2004
要約 寒地において酪農ふん尿を対象とする共同利用型バイオガスシステムは、1,000頭規模でスラリーのみを処理対象とし圃場散布までプラントが行う場合、経済効率が高く、利用料金と売電収入で採算をとることができる。
キーワード バイオガス、共同利用型、寒冷地、酪農ふん尿
成果の活用面・留意点
  1. 共同利用型バイオガスシステムはふん尿の搬出入や散布作業をプラント運営に内部化することにより、酪農経営におけるふん尿処理問題の解決に寄与することができる(図1)。1,000頭規模の別海プラントの建設費は11億7,000万円で、タンク類が28%を占める(図2)。総合耐用年数は13.2年で、減価償却費は8,900万円になる。
  2. プラントの年間経費は減価償却費と運搬・圃場散布費を含めて4,700万円と見込まれ(表のB)、減価償却費が28%を占める(図3)。利用農家の経済効果(成牛換算1頭あたり)は化学肥料節減7,369円、労力節減4,265円、減価償却費節減19,940円、燃料費・修理費節減4,928円で計36,502円になる(表のA~D)。その他に、売電収入として同450円が見込まれる。
  3. バイオガスシステムの運営方式の設計において選択可能なプラントの運搬体制、処理頭数規模、原料ふん尿種類の3つの条件について、それぞれの場合の経営収支をみると、1,000頭規模で原料ふん尿が固形ふん+スラリーの場合ではいずれの運搬体制についても採算はとれない(表のA~C)。他方、原料ふん尿がスラリーのみで圃場散布まで行う場合や処理頭数規模が2倍の場合は採算がとれる(表のD、E)。
  4. 共同利用型バイオガスシステムは、1,000頭規模でスラリーのみを処理対象とし圃場散布までプラントが行う場合、経済効率が高く、建設費への助成があれば、利用料金と売電収入で採算をとることができる。

  1. 北海道で設立されつつある堆肥センターにおけるふん尿処理方式選択の際の資料として活用できる。なお、経済性の算出では建設費への助成(施設類95%補助、機械類50%補助)とプラント~農家間の平均距離2.2kmを前提とした。
  2. スラリーのみを処理対象とするプラントの立地にあたっては、スラリー処理農家の多い地帯の選定に留意する。
平成16年度北海道農業試験会議(成績会議)における課題名および区分
「共同利用型バイオガスシステム導入の経営効果」(行政参考)
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003585
カテゴリ 寒地 経営管理 乳牛

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