緑肥作物の特性と畑輪作への導入指針

タイトル 緑肥作物の特性と畑輪作への導入指針
担当機関 北見農試
研究課題名
研究期間 2000~2002
研究担当者 今野一男
鈴木慶次郎
赤司和隆
発行年度 2002
要約 次作に対する肥効、菌根菌感染、根粒菌着生、ネグサレセンチュウ発生抑制から、エンバク(野生種)はダイズと、ヒマワリ、マメ科緑肥はタマネギ、トウモロコシと、シロカラシ、マメ科緑肥はテンサイと組み合わせが良く、休閑緑肥としてマメ科緑肥を用いる場合は秋まき小麦と組み合わせるのが良い。
キーワード 新規緑肥、導入効果、緑肥と次作の組み合わせ
背景・ねらい 自家栽培される緑肥作物は、トレーサビリティ、輸送コストおよび景観の点で他の有機物に比べて優っていることから、北海道の畑地帯を中心に導入されている。しかし、後作緑肥として秋まき小麦跡地での作付けが最近急増しているヒマワリ、ヘアリーベッチ等の新規の緑肥に関する知見は不十分である。そこでこれらの新規緑肥を中心にその特性および畑輪作への導入指針を明らかにする。
成果の内容・特徴
  1. 新規のヒマワリ、ヘアリーベッチをはじめ、都合8種類の緑肥作物の乾物収量、炭素率、体内窒素濃度などの特性は表1の通りである。
  2. 後作緑肥のシロカラシは、ヒマワリおよびヘアリーベッチに比べて出芽性、乾物収量が優り(表1)、また開花し易いことから、景観後作緑肥として適す。
  3. マメ科緑肥のすき込みにより翌春の土壌のネグサレセンチュウ密度は高まる。野生種エンバク「サイアー」は同線虫の発生抑制効果を有する(表1)。
  4. 窒素要求量の多いタマネギやテンサイでは窒素放出の早い C/N比の低い後作緑肥のすき込みが収量面から望ましい。また、秋まき小麦ではマメ科の休閑緑肥のすき込みにより収量が増加する(表2)。一方、乾物収量が多くC/N 比が高い休閑緑肥のヒマワリ、トウモロコシおよび ソルガムはすき込み2年目に肥効が発現し、収量増をもたらす(表2)。
  5. ダイズではC/N 比の低いヘアリーベッチ、シロカラシのすき込みにより根粒着生数が低下するが、C/N 比の高いエンバクでは根粒着生がやや促進される(表3)。
  6. 菌根菌感受性のヒマワリ、ヘアリーベッチおよびエンバクは、菌根菌感受性の後作物の菌根菌感染率を高める(表3)。
  7. 以上のことから、後作緑肥と次作との組み合わせ適性は次のように整理され、これは畑輪作への導入指針として利用できる。エンバク(野生種)-ダイズ。ヒマワリ、マメ科緑肥-タマネギ、トウモロコシ。シロカラシ、マメ科緑肥-テンサイ。マメ科緑肥(休閑緑肥)-秋まき小麦。
成果の活用面・留意点
  1. 緑肥作物の導入に当たっては、今回の成果と既往の知見(北海道緑肥作物等栽培利用指針北海道農政部編平成6年)とを併せて活用すること。
  2. ヒマワリについてはバーティシリウム抵抗性品種の導入が望ましい。
  3. すき込み時期に注意し、野良生えの雑草化を防ぐ。
URL http://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010003543
カテゴリ コスト 小麦 雑草 ソルガム たまねぎ 大豆 抵抗性品種 てんさい とうもろこし ひまわり 輸送 輪作

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